2003年 5月
ワゴンR
スズキ
読者が捕らえた新ワゴンR スクープ班が丸ハダカにした
↑zoom
K.Nサンの写真とスクープ班が入手した情報をもとに、新型ワゴンRのリアビューを再現してみた。現行モデルと比べてコンビランプが上方に伸ばされているのが印象深い。
ワゴンRとムーヴの熾烈な販売競争はつとに有名だ。スズキとダイハツは軽乗用車マーケットでそれぞれ約30%を占有、両社だけで市場の半分以上を占めている計算になる。いまのところ、スズキがトップを死守しているが、トヨタ・グループとしての結束力を高めているダイハツも必死に追い上げており、スズキもウカウカしてられない。
そんな中、読者のK.Nサンから数枚の写真が送られてきた。ご覧のとおり、クルマはスッポリとカバーで覆われているが、キャリアカーが浜松ナンバーであることから、スズキの軽自動車に間違いなさそう。全高の高さから推測するに、コイツは3代目ワゴンR(開発コード:YPO)である可能性が高い。ならば、カバーの下に隠されている新型ワゴンRを早速、大胆予想してみよう。
98年10月以来のFMCとなるが、軽ミニバンの定番商品としてコンスタントな販売実績を残しているため、3代目もキープコンセプトで登場。現行モデル同様、軽自動車枠いっぱいのボディサイズ(3395mm×1475mm×1650mm)も踏襲されるだろう。
外観デザイン上、「オッ!新型ワゴンRだな」と目を引くのがリアビューだ。コンビランプが上方に伸び、配列は現行モデルと同じく、上からテール&ストップ、ターンシグナル、バックアップランプとなる。ターンシグナルとバックアップランプがクリアレンズで覆われるのも現行車と同じだ。一方でスポーティ系の「RR」はテール&ストップも含めて全面クリアレンズとなり、精悍でワルっぽいイメージに磨きがかかる。
もっとも、外観デザインは寸法の制約もあり、白ナンバーの登録車と比べて新味に乏しいのも確か。スズキとしては、最強ライバルのムーヴを突き放すだけの商品力をエンジンや使い勝手の向上に求める。エンジン設定は税制優遇が受けられる「超・低排出ガス認定」取得の3気筒NAに加え、軽自動車初となるガソリン直噴ターボもラインナップ。小型車なみの走行性能と、優れた燃費&排出ガス性能を両立させるユニットとして期待がかかる。また、アルトに採用されているアイドリングストップ機構が一部グレードに搭載される可能性もある。
アイドリングストップは一時期ブームになったものの、「信号待ちでエンジンを止めると渋滞の原因になる」「エンジン始動直後の汚い排ガスを考えると、本当に環境に優しいのか」といった議論を呼び、結局ブームは下火になった。しかし、最近は技術改良が進み、クラッチペダルを踏んだり(MT車の場合)、ブレーキペダルを離す(AT車の場合)と素早くエンジンがかかるようになり、リチウム電池を搭載してアイドリングストップ中でもエアコンやオーディオを作動させたりと、より使いやすくなった。政府も搭載車の購入補助制度をスタートさせており、これから採用車が増えるだろう。
使い勝手の面ではリアシートのクッションが沈み込む独自の折りたたみ機構など、現行モデルの長所を継承しつつ、細部が改良される。
マツダへのOEM供給継続も決まっている新型ワゴンRのデビューは9月が濃厚。この秋、ムーヴ快走に黄信号が灯るのは確実だろう。
↑zoom
↑zoom
読者K.Nサンが捕らえた浜松ナンバーのキャリアカー。上段と下段では積まれているクルマが異なるようだ。
上段には背の高いクルマが載せられ、リアバンパーらしき形状がカバー越しに見えた。これこそが新型ワゴンRなのか!?
ちょっぴり久々!?
いすゞRV×2 東名高速で遭遇
じつはK.Nサン、相当に運が良いのか、アクシオムとロデオ(日本名ウィザード)のテストカーにも遭遇している。目撃場所は東名高速の富士川SAで、4月21日の午後3時頃、2台を発見。いすゞは国内でのSUV販売を終了しているが、カムバックへの布石なのか、単に社員が移動用に使っていただけなのか。ナゾだらけの目撃談だ。
↑zoom
↑zoom
ロデオとアクシオムが並んで停まっていたのは東名高速の富士川SAだ。
国内投入が実現しなかったアクシオム。仮ナンバーがついたままだった。
●はみ出し情報●
新型ワゴンRは引き続きマツダにOEM供給されるが、フロントバンパーやラジエターグリルに加え、 リアコンビランプも専用品に変更されて差別化が図られるようだ。
▲戻る