スクープ

2001年9月


ボクシィ
トヨタ
ノア改めボクシィが
ステップワゴン、セレナをぶっ飛ばす!

奥さんに「両側スライドドアが便利そう」とセレナを推薦され、「CMがカワイイ!」とステップワゴンのトリコになってる子供たちを横に、ミニバン選びで苦悩している世のオトーサマ方。ここはひとつ、話を白紙に戻して秋まで待ってみるのはどうだろうか?

いや、もちろん秋まで待つ理由があるからこそ、マガジンXはこう話を切り出したんですよ。長らくノアを売ってきたトヨタから、5ナンバーサイズの新型FFミニバン「ボクシィ-VOXY-」(ネッツ店向けのネーミング。カローラ店向けは別名の可能性大)が11月16日、デビューするのだ。

 
ネッツ店に投入されるノア後継車「ボクシィ」の確定フォルム。カローラ店向けはラジエターグリルやフロントバンパーが異なり、よりファミリー層を意識した雰囲気になる。
 

ボクシィはイプサムからプラットフォームを流用し、低いフロアと高い静粛性を実現。スペアタイヤが助手席下に移されることで荷室の床下にも大型の収納ボックスが設けられ、汚れたモノや洗車道具をしまっておくこともできる。内装にはセンターメーターが採用されて先進的なイメージが演出されるほか、現行ノア同様、さまざまなシートアレンジも可能だ。ちなみに、エンジンも新世代の2L D-4直4(直噴)に変わり、10・15モード燃費は14.2km/Lを記録する。

ノアと同じく、ボクシィもカローラ店とネッツ店の両チャンネルで販売されるが、テイストが微妙に異なる。カローラ店向けはメッキのドアハンドルや赤レンズのコンビランプで高級感が演出されるのに対し、ネッツ店向けはクリアレンズのリアコンビランプや上下分割ヘッドランプでbBを連想させる“ワル”な雰囲気を漂わせる。内装色や一部ボディカラーも異なるようだ。

 
リアビューではウインドウに食い込むCIエンブレムとクリアレンズのコンビランプが目を引く。給油口はあえて使用頻度の高い助手席側スライドドア後方に設置。
 

安全面での進化も見逃せない。見通しの悪い交差点で左右のようすが確認できるブラインドコーナーモニターや横滑り制御が効果を発揮するVSC(ビークル・スタビリティ・コントロール)、側突時に開くカーテンシールドエアバッグが新たに採用され、いちだんと頼もしい存在に成長する。これだけでもステップワゴン、セレナの購入を踏みとどまってしまいそうだが、まだまだ続きは26ページにも掲載している。

 
オーパを皮切りに採用が始まった1AZ-FSE型2L D-4直噴エンジン。先ごろビスタにも搭載された。 8月号に掲載したボクシィのテストカー。この写真で両側スライドドアの存在も明らかになった。