ひとまわり大きくなって使える3列シートミニバンに
カローラのサイズで6人乗車を可能にしたのがスパシオだ。国産車初の本格的な脱着式シートはジュニアシートにも変身し、デビュー当初は高い注目を集めた。
しかし、ユーザーが購入して実際に使っていくに従い、その使い勝手の悪さが表面化した。「オマケ的なセカンドシートは子供でも辛い」「シートを外すのは面倒だし、外した後に置く場所もない」といった声も出たためか、後にごくごくフツーの5人乗りモデルも登場。皮肉なことに、いまではこの5人乗りモデルが販売台数のほとんどを占めているディーラーもある。
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テストカーから擬装を取り去ると、こんな外観が姿を現すはず。途中から大胆にキックアップしたウエストラインが外観上の大きな特徴だ。
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大きなヘッドランプやエンブレムの形状に合わせて膨らんでいるボンネットフードが擬装のスキ間から確認できる。 |
そんな中途半端さが反省され、2代目となる次期モデルでは「5+2人」の発想に立ち返り、あくまでも1列目と2列目シートをメインに据えた「使えるミニバン」に進歩する。出番の少ないエマージェンシーシートは3列目の役割となるワケだ。また、これにともなってボディサイズも若干拡大され、取り回しのよさがスポイルされない範囲でイプサムに近付く。
シャシーや搭載エンジンはフィールダーから流用され、高い質感もセールスポイントに掲げられるだろう。外観では上方向に大きく回り込んだヘッドランプと、カローラ系共通の特徴でもあるボンネットフードに食い込んだエンブレムが目を引く。