トヨタのあるテストコースでキャッチされた、厳しい擬装を施された大型ミニバン。この巨大なテストカーの正体は、北米専売モデル、シエナの次期モデルだ。
現行トヨタ・シエナの最大のライバルはホンダ・ラグレイト。同じクラスにはクライスラー・ボイジャーやフォード・ウインドスター、シボレー・ベンチャーなどアメリカ・ブランドのミニバンも多いが、これらアメリカン・ミニバンは、どちらかといえばブルーカラーの人々が、普段のアシとして購入するのに対し、シエナやラグレイトは都会に住むホワイトカラーの人びとが好むモデル。ターゲットは微妙にずれている。
次期シエナのプラットフォームも現行同様、カムリをベースとする。搭載するエンジンは、現行が3リットルをメインにするのに対し、次期シエナはさらに大きい3・3リットルをメインのパワーユニットとしてラインナップするはずだ。これは、北米市場では大きいエンジンが好まれるため。
ボディ・サイズの詳細は明らかになっていないが、全長5・1メートル、全幅1・9メートルを超えるはずだ。これはライバルたちに対し、居住性の上でのアドバンテージを確保するため。使い勝手を考え、リアドアは現行モデル同様、スライドドアを備える。
フロントフェイスは、北米で高い人気を誇るレクサスES300(日本名ウインダム)のイメージを踏襲し、ツリ目のヘッドランプとなり、高級感と精悍さを兼ねそろえる。
ところで、ここで日本のミニバン・ファンに朗報だ。じつはこの次期シエナ、日本にも導入されるというウワサがある。これはもちろんホンダが日本に導入するラグレイトに対抗するためだ。次期シエナの日本導入によって、高級ミニバン市場が加熱するのは間違いない。
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