スクープ

2001年11月


スポーツ・フィット
ホンダ
人気衰える前に「1.5LタイプS」追加
“スポーツ・フィット”って呼んでくれ!

羨望の赤バッジ採用して02年6月デビューか?

スクープ班が予想するフィット・タイプSの勇姿。専用エアロバンパーやアルミホイールが1.5Lエンジンの頼もしい走りを支える。スクープ班の願望も込めてチャンピオンシップホワイトのボディカラーと赤バッジを組み合わせてみた。


相変わらず長い納期をともなっているフィットに、スポーツモデルが密かに用意されていることが判明した。現行フィットは燃費に重点を置いた新開発2プラグ仕様の1.3i-DSIエンジンを搭載しており、スペックも86ps/12.1kg-mとマイルドに仕上がっている。しかし、コンパクトHBもここまで勢力を伸ばしてくると、ハイパーモデルが求められるのは当然のこと。そんな要望にいち早く応えるべく、まだ誰も知らない“スポーツ・フィット”が開発されているのだ。

「タイプS」と命名されるであろう追加グレードは1.5Lエンジンを搭載。スポーティな走りが味わえるよう、ホンダマルチマチックS(CVT)に代わって5速MTが組み合わされる。イージードライブを求めるユーザーのために、ATも用意されるはずだ。この1.5Lエンジンは150ps/15.8kg-m程度を発揮するとの情報もあり、専用サスペンションと相まって俊敏な走行フィーリングが味わえるだろう。

内外装にもオリジナリティが盛り込まれる。スポーティな雰囲気を演出するために鮮やかなシート表皮や革巻きシフトノブ、カーボン調フィニッシャーがおごられ、ホワイトメーターをはじめとするインパネ照明には情熱的なレッドが採用される可能性もある。

一方、エクステリアではエアロ形状の専用バンパーと15インチアルミホイールが目を引く。上に再現したチャンピオンシップホワイトのボディカラーと赤バッジが実現するかどうかは未定だが、どうせならこれくらい強烈なインパクトを放ってほしいよね。

奪い取られたコンパクトHBの王座を何としてでも奪回したいヴィッツは12月20日にMCでリフレッシュが図られ、同時にモデリスタ製のターボモデルもラインナップ(詳細は32ページに掲載)。この“スポーツ・フィット”登場を受け、ヴィッツVSフィットの熾烈なバトルは第2ラウンドへと突入する。はたしてフィットは逃げ切れるのか、大いに気になるところだ。

フランクフルトショーにはこんなフィットが出現していた!

01年9月に開催されたフランクフルトショーでは、フィット(現地名:ジャズ)のヨーロッパデビューとともにスポーツモデルのデザインスタディも披露された。このモデルはフェンダー形状が市販版とは異なり、1760mmにも及ぶワイドボディを採用。さらに5本スポークの17インチアルミホイールや前後エアロバンパー、ゴールドカーボン調インパネも用いられ、売れっ子となっている現行フィットには見られない別の一面が披露された。ちなみに、ホンダは「このモデルそのものや採用しているパーツの販売予定はない」と現地でコメント。

215/40ZR17タイヤの採用に合わせ、フェンダーも拡張されて全幅は1760mmに達していた。


ホンダ最新情報

フィット以外のホンダ車に関する最新情報をまとめておこう。東京モーターショーに参考出品され、注目度の高かったNSXのMCモデルは01年12月6日に発売されることがわかった。95年9月に生産が中止されたタイプRも、カーボン製リアスポイラーやカーボン製ボンネットフード、専用軽量アルミホイールなどを採用して復活。固定式ヘッドランプで新しい表情を得るフロントマスクがどんな反響を呼ぶか、楽しみだ。

また、02年8月に廃止されると報じてきたオルティアは販売台数の低迷が影響してか、生産中止の時期が02年1月に前倒しされた。ストリームの陰に隠れ、すっかり存在感が薄れてしまったため、現行モデルをもってブランド名も消える。

96年2月に発表されたオルティアは丸5年を経て生涯に幕が下ろされる。

固定式ヘッドランプやカーボン製リアスポイラーが目新しい新生NSXタイプR。