スクープ

2001年11月


ラパン
スズキ
02年6月
スズキラパンに乗る日がやってくる!

東京モーターショー出品車はただのコンセプトカーじゃなかった!

市販版ラパンはラジエターグリルの開口部が大きく、ショー出品車とは表情が異なる。バンパーには丸型フォグランプも装備。

ショー出品車のセンターメーターやベンチシートは採用されず、もっとオーソドックスに仕上がる内装。パーキングブレーキは前席の間に置かれる。


ボディカバーを被せられ、まったく正体がわからなかった1台の四角いテストカー。それと前後して発表されたスズキのコンセプトカー群。スクープ班では発見したテストカーのステアリングホイール中央部に見えた「○○pin」の文字を手がかりに情報収集を行い、テストカーの正体を探ろうとしたが、東京モーターショーのスズキ・ブースを訪れ、その必要がなくなった。なぜなら、ショー会場でそのクルマは正体を明らかにしていたからだ。

入手した写真はコンセプトカー「Lapin−ラパン−」の市販版であることが判明。多方面から聞こえてくるコンセプト版との違いを盛り込み、市販モデルの姿を完全再現してみた。モーターショーの会場ではファンシーな雰囲気を全面に打ち出していたラパンだが、市販モデルにはメッシュグリルや丸型フォグランプ、ミニライト製アルミホイールが採用されてアクティブなイメージがかもし出されることがわかった。ドアミラーは丸型のままだが、ショーモデルとは微妙に形状やサイズが異なるようだ。

リアではウインドウ下のノッチ風デザインが特徴的。ここにコンビランプが収められ、フロントと同じく、躍動的な雰囲気が演出されるにちがいない。大きな「Lapin」のエンブレムはガラス部分に装着されるとの情報もある。

内装ではベンチシートの採用が見送られ、オーソドックスなセパレートタイプを起用。コラムシフトはショーモデルから踏襲されるものの、パーキングブレーキレバーは前席の間に置かれる。また、グリップの太いステアリングホイールやインパネ右端に設置されるアナログ時計、丸をモチーフとした空調吹き出し口もショーモデルとは異なる点だ。残念ながらセンターメーターも実現せず、運転席側に置かれる。

ボディサイズはショーモデルと大差なく、軽自動車枠をフルに生かした3395mm×1475mm×1500mm程度に収まる。アルトやワゴンRとプラットフォームを共有するためか、ホイールベースも同じ2360mmに。搭載エンジンには既存のK6A型が用いられる可能性が高いものの、改良が加えられて熟成が図られる予定だ。おそらく燃費や排ガス性能も向上するだろう。

一部では「アルト後継車か!?」とウワサされるほど実用性を重んじるラパンのスタイリングは、先ごろ発表されたフォルム重視のMRワゴンとは対照的だ。待望の市販化は02年6月が濃厚。

●東京モーターショー出品車

12月号でスクープした公道テスト風景

ワゴンRとともにキャリアカーに積載されていたナゾのクルマをスクープしたが、その中に四角いシルエットの見慣れないクルマがあったのを覚えているだろうか。スクープ班ではウワサのスズキ新型軽自動車とにらんだが、モーターショーにラパンが出品されたことで改めて確信が持てた。このスクープこそが、ラパン市販化を裏付ける証拠にもなったと言えるだろう。

ほとんどスラントしていないフロントノーズや水平なルーフラインがモーターショー出品のラパンと共通だ。

ウエストラインから下が膨らみ、ボリューム感が強調されているリア。エンブレムはガラス部分に装着されるとの情報も。