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大型リアウイングやブリスターフェンダー、そして専用コンビランプで武装するランサーエボリューションvIIのリアビュー。
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本来なら年内に登場する予定だったランサーエボリューションvII。いまさら遅れた原因を解説するまでもないだろうが、ようやく型式認定が取れるようになったため、当初の予定よりも数カ月遅れでランエボが登場することが判明した。ズバリ、スクープ班では春になる直前、2月下旬が濃厚と予想しておく。
気になる情報をお伝えしておくと、GDIターボの採用が見送られたとの残念なニュースが飛び込んできた。また、これに合わせて6速MTも採用されず、5速MTのまま登場するとの見方が強い。
だが、肩を落とすような内容ばかりではない。リアデフのAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)がさらに進化し、センターデフも新たに電子制御化されるとのウワサがある。もし実現すれば走破性が向上し、エンジンパワーがいちだんと有効に生かされることになる。
外観デザインもセディアからエボリューション専用に手直しされる。前後ブリスターフェンダーだけでなく、リアコンビランプも新デザインに変わり、丸型ランプが埋め込まれる。「STi登場から時間が経過しすぎて、もはやダメかも」と、早くも白旗を掲げる営業スタッフもいるが、迫力フォルムを目にすれば、そんな気持ちも吹き飛ぶはずだ。
緊急入手!雨中のエボVII疾走シーン
ドイツの秋は早い。10月も後半になると、朝晩など厚手のコートなしには、立っているのも苦痛なほどの寒さになる。
その日もまた、ニュルブルクリンクは寒い朝を迎えていた。さらに当日はあいにくの雨。だが、日本からやってきたテストチームには時間がない。雨の中を銀のボディにほんの少し擬装を施しただけのテスト車がコースにでていく。続いて、もうひとつの赤いクルマが、後を追うように水しぶきをかきあげながら、疾走していく。そのカン高いエンジン音で、寒く長い夜をサーキット脇で過ごしたスナイパーも目をさました。
言うまでもなく、ニュルブルクリンクは世界でも最高レベルの難易度をもつサーキットである。世界各地からメーカーが新型車を運び、テストを行う場所でもある。それはまたスクープ・カメラマンたちにとっても、そこがスクープの聖地(メッカ)であることを意味する。だから、スクープ合戦は時に熾烈を極める。
復活を賭ける三菱が満を持して放つ究極のスポーツカー「エボリューションVII」。本誌巻頭カラーとは、撮影時間もカメラマンも違うもうひとつの迫真スクープ生写真をお届けしたのは、世界中が注目する新型車を取り巻く多くの「目」があることを読者の皆さんにもお伝えしたかったからだ。2月下旬エボVII出陣。
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雨の中、疾駆するエボリューションVII。「セディア」の名前は冠されない可能性が高い。路面を照らすヘッドライトが幻想的だ。 |
ウェット路面でのコース旋回でも、まったく挙動にブレは見られない。
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比較テストのため、エボVIIもサーキットをなんどとなく周回を重ねていた。2001年度のWRC(世界ラリー選手権)ではエボVIIは参戦ためのベース車とはならず、別にWRカークラス専用マシンから開発されているという。このテストもエボVIIとWRカー相互の戦闘力向上のためのテストも行っていたに違いない。
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