スクープ
2004年8月

 アイシス  トヨタ
 9月28日発売 どっちのアイシス買う?

ラグジュアリーモデル

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スポーツモデル

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 ちょうど1年前の03年10月号で助手席側センターピラーレス構造をスッパ抜き、その後もスポーツ・グレードの存在や正式ネーミングを独占スクープしてきたガイア後継車「ISIS(アイシス)」が9月28日、全国のトヨタ店を通じて発売される。

 ウィッシュ同様、アイシスも1ZZ・FE型1.8リットル+4速ATと1AZ・FSE型2リットル+CVTが搭載される乗用セダン発展型ミニバンだが、より優れた使い勝手と広いキャビンスペースを有する。再三スクープしてきたように、助手席側のセンターピラーはラウムと同じく、ドアに内蔵されてワイドな開口部を確保。タンブル可能な助手席やチップアップ格納できる2列目シートと相まってノア/ヴォクシーに引けを取らない実用性を誇る。これこそがアイシスのウィッシュよりも秀でている最大のポイントだ。

 ソリッドな印象をかもし出すため、フロントマスクには4灯式ヘッドランプやドット状グリルを採用。まるで削り出したかのようなボンネットフード上の鋭いエッジも見逃せないディテールだ。ボディサイドにはダイナミックなキャラクターラインが設けられ、どことなくガイアのイメージが受け継がれているのもトヨタらしい。そして、リアではバックウインドウと同じ高さにLEDテール&ストップランプが設置され、高い被視認性を実現。ターンシグナルおよびバックアップランプはバンパー上の低い位置に離されて置かれているのも特徴的だ。

 ラグジュアリー系の落ち着いた印象ではモノ足りないユーザーは、左ページ掲載のスポーツ・グレードをチェックしてみよう。低く構えた前後エアロバンパーやサイドマッドガード、16インチアルミホイールに加え、フロントフェンダーには専用の幅広タイプが起用されている。その結果、全幅は1710mmの3ナンバーサイズに到達。ウィッシュのスポーツ・グレードがオーバーフェンダー装着によって全幅を1745mmまで広げているのに対し、こちらは専用プレスを採用することでスマートさを損なうことなく、踏ん張り感を演出。

 内装はウィッシュのモノトーン(ダークグレー)に対し、アイシスには質感高いツートンが起用される。ラグジュアリー系はベージュ系のフォーン、スポーツ・グレードはダークグレーに仕立てられて、それぞれの性格に見合ったキャビンが作り出される。インパネと面一の空調吹出し口やゲート式シフトレバー、スピードメーター中心の見やすいメーターパネルは全車に共通して用いられるアイテムだ。

 アイシスのセールスポイントには居住性の良さも含まれる。ウィッシュより35mm長いホイールベースのおかげで、各シートのヒップポイント間隔を拡大。併せて頭上スペースもウィッシュやストリーム、さらにはガイアをも上回っている。ボディサイズも含め、詳しい数値は別表にまとめたので併せてご覧いただきたい。

 その広々とした空間を有効に生かすのが多彩なシートアレンジだ。ウィッシュのリアシートは2列目がクッション引き起こし前倒し式、3列目がワンタッチ前倒し式だが、アイシスでは2列目にチップアップ・スライド式、3列目にはトヨタ初の床下格納式がそれぞれ採用される。フル乗車時のラゲッジスペースは奥行き430mmだが、3列目シートを格納すると一気に1235mmに拡大。この3列目はシートバックを前倒しした後、シート本体を後方へ持ち上げてから落とし込むことでラゲッジスペースにスッポリと収まる。ファンカーゴのリアシートを前後逆に動かす、と説明すればわかりやすいだろうか。なお、3列目シートは左右分割式(5:5)のため、必要に応じて片側のみを格納することも可能だ。

 さらにラゲッジスペースを広げたい時は2列目シートのクッションをチップアップさせ、シート本体を前方へスライドさせることでスリムに格納できる。この結果、奥行き1420mmのラゲッジスペースが生まれ、自転車も積み込める。こちらも3列目シートと同じく左右分割式(運転席側6:助手席側4)で、最大345mmスライドさせられる。

 タンブル式助手席はラウムに先行採用された装備で、運転席から後席へ移ったり、2列目シート前方に空間を作りたい時に重宝する。さらに、アイシスではシートをタンブルさせると床下収納ボックスが出現。もちろん、シートバックを前倒しすればテーブルとしても使える。

 装備アイテムの充実度もウィッシュをはじめ、ライバル車をはるかに超える。全車に助手席側電動スライドドアが装備されるだけでなく、最上級グレードでは運転席側も電動化。パワーテールゲートやスマートドアロックリモコンといった先進装備もグレードに応じて設定される。

 世界初採用の装備として注目したいのがステアリング感応式クリアランスソナーだ。現在のクリアランスソナーは障害物との距離を測って警告を発するが、クルマと平行した壁も検知するなど、接触の恐れがない場合も警告が行われる。ところが、ステアリング感応式では切れ角を検知、障害物と接触する心配がない時には緑色のインジケーターが点灯してドライバーに回避できることを知らせてくれる。

 グレード展開は量販モデル「L」(1.8リットル&2リットル)をベースに、プライバシーガラスやCDオーディオが省かれて価格が抑えられる「L“Xセレクション”」、逆にディスチャージ・ヘッドランプやアルミホイール、オプティトロンメーターなどが装備される上級グレード「G」(2リットル)、さらにはパワーテールゲート、ステアリング感応式クリアランスソナーといった豪華装備も惜しみなくおごられる「G“Uセレクション”」の4タイプがラグジュアリー系を構成。一方のスポーツ・モデルは「S」(仮称。市販時には専用名が掲げられる)の単グレードで、1.8リットルと2リットルから選べる。

 ガイアの中途半端なイメージを払拭し、洗練されたデザインと高い実用性を得て新たなスタートを切るアイシス。そのデビューは33日後に迫っている。
ソリッドな造型が目を引く ラグジュアリーモデル

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アイシスには4灯式ヘッドランプとメッキモールがまぶしいドット状グリルが採用される。ボンネットフード上の削り出されたシャープなエッジも新鮮味あるデザイン処理だ。

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ベージュ系の新色フォーンでまとめられたラグジュアリー系グレードの内装。ゲート式シフトレバーと、その横に集約されたヒーターコントロールパネルによってサイドウォークスルーも可能だ。

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既報のとおり、助手席側センターピラーはドアに内蔵されてワイドな開口部がもたらされる。
専用ワイドフェンダー採用 迫力あるスポーツモデル

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専用名が与えられるスポーツ・グレードには角型フォグランプやエアロバンパーに加え、幅広フェンダーパネルも用いられて迫力あるフロントビューが作り出される。

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スポーツ・グレード専用の精悍なブラック内装。各部に配されたシルバーパーツとのコントラストや黒木目調パネルがインパクトを放つ。助手席シートベルトはシートバックに内蔵される。

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LEDテール&ストップランプから離されてターンシグナルとバックアップランプはバンパー上の低い位置に配される。
ウィッシュやストリームを超える多彩なシートアレンジ
しっかり3列モード

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ゆったり2列モード

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最大7名が乗車できるアイシスのキャビン。下に掲載した表からも読み取れるように、頭上スペースはライバル車をしのぐ。 左右分割式3列目シートを後方床下に格納すると、2列目が最後方位置でも奥行き1235mmのラゲッジスペースが得られる。
チャイルドケアモード

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たっぷりカーゴモード

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助手席をタンブルさせると2列目シートの前方に広いスペースが出現。チャイルドシートに座らせた子供の世話もラクに行える。 ゆったり2列モードから、さらに2列目シートをチップアップさせると26インチ自転車が積めるほどの広大なスペースが出現。
センターラゲッジモード

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くつろぎベッドモード

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タンブル式助手席と併せて2列目シートの座面をチップアップさせれば、ベビーカーを折りたたむことなく載せられる。(写真は2列目シート使用時) 休憩を取りたい時には2列目と3列目の各シートをリクライニングさせればOK。助手席を前倒しすれば長尺物も載せられる。
世界初 ステアリング感応式クリアランスソナー
従来のクリアランスソナーは障害物と接触する危険性がない場合でも、接近しただけで警告が発せられていたが、アイシスに採用されるソナーはステアリングの切れ角を検知して接触する心配がない場合には警告が行われない。

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クラス初のパワーテールゲートは最上級グレード「G“Uセレクション”」のみに装備される。インパネのスイッチやスマートキーからのリモコン操作も行える。 もっともスポーティな2リットル「S」にはトヨタ初の7速スポーツ・シーケンシャルシフトマチックを採用。従来の6速タイプに比べてキメ細かなシフト選択が可能だ。
ボディカラーは全8色から選択可
ホワイトパールクリスタルシャイン

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シルバーM

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ブラックマイカ

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ボルドーマイカ

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ベージュM

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クレイッシュブルーM

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ブルーM

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ダークブルーマイカ

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若年層ユーザーを引きつけるカスタマイズ仕様も設定
エアロツアラー

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 高級車を中心に取り扱ってきたトヨタ店は若年層ユーザーの取り込みに苦戦する可能性もある。そこで、アイシスには複数のカスタマイズ仕様が発売時から用意される。代表的なのはモデリスタが手がけた「エアロツアラー」で、バンパーやグリルが専用品に差し替えられるとともにローダウンサスと専用外板色グレーMも採用。このほか、トムスやTRDからエアロパーツが発売されるので、自分だけのアイシスを作り上げる楽しみも味わえそうだ。
トムス

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ジアラ

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TRD

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モデリスタ

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はみ出し情報 その1
アイシスのLEDテール&ストップランプには12個のリフレクターが内蔵されているが、点灯するのは下9個のみ。 これは地上1500mmより上にテール&ストップランプを設けてはならないと保安基準に定められているためだ。
はみ出し情報 その2
前ページ掲載の16インチアルミホイールは2リットル「S」の専用装備。1.8リットル「S」には15インチがおごられる。


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