ところが、イプサムはいまの地位を捨てて、3ナンバー化への道を選んだ。いったい、どんなクルマになるというのだろうか。
すでに2月号のスクープ記事でもお伝えしたが、次期イプサムのライバルはオデッセイだという。ここで生じるのは「オデッセイ・クラスのミニバンといえば、トヨタにはエスティマがあるじゃないか?」という疑問。全長×全幅だけをみると、オデッセイもエスティマも全長約4・8m×全幅約1・8mで、ほぼ同じ大きさのクルマだ。
ただ、この両モデルの外寸にはちょっとした、しかし重大な違いがある。100mm以上の全高差だ。
オデッセイの全高がイプサム並みの1630mm(2WD)なのに対して、エスティマは1770mm。1・7mを超えると、立体駐車場の対応条件などがいっそう厳しくなることを考えると、この差は大きい。
こういった点を考慮しつつ、アメリカ風ではなく、ほんとうに日本で使いやすいサイズのミニバンを追求するとなると、全長4700mm×全幅1750mm×全高1630mmあたりになるだろう。「ガイアよりちょっと大きいけれど、エスティマほどではない……」次期イプサムの狙いどころは、まさにこのへんだ。
エスティマが売れていないわけでもない。むしろオデッセイより好調なくらいだ。現行イプサムだって評判はいい。キープコンセプトで新型へ移行しても、誰も文句は言わないだろう。