2003年 5月
インスパイア
ホンダ
6月18日デビュー ホンダ最新技術を満載 NEW インスパイア
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ヘッドライトが大きく後方に釣り上がり、フォグライトを含めすべてクリアレンズでシャープになる新型インスパイア。ドアミラーには、いま流行のウインカーが装着されている。
日本で発売されているアコードのデザイン発展版になるかと思われていた新型インスパイアだが、本誌が手に入れた確定ナマ写真から、北米アコードセダンの発展版になることがわかった。ちなみに、外見的な違いとしてフロントグリルとボンネットの形状が異なっている。
新型インスパイアは全長4805mm現行比マイナス55mm)×全幅1820mm(同プラス25mm)×全高1455mm(同プラス35mm)にまとめられ、上級サルーンにふさわしいフォルムとなる。
フロントのライト類はすべてクリアレンズになって大きくなり、対歩行者などの被視認性を高めながらもシャープな印象を演出。また、ドアミラーには、いま流行りのウインカーが標準装備されて高級感を漂わせている。
では、現行インスパイアとの違いをハッキリさせていこう。まず、走りに関しては2.5リットルと3.2リットルのVTECエンジン、2タイプを用意していたが、新型では3リットルV6・i-VTECに5速AT(Sマチック)を組み合わせたエンジン1タイプに絞る。このエンジンは「超・低排出ガス認定」(3つ星)を取得し、クリーンでしかも動力性能を向上させることも実現している。それを可能にしたのが可変シリンダーシステムだ。これはエンジンの負担が比較的少ない巡航時などを中心に、コンピューターが最適と判断した場合に片バンク3気筒のバルブ駆動を休止させて走行し、高速クルージング時の燃費を画期的に向上。しかも、V6エンジンならではの全域トルクフルな動力性能も両立させている。そこで発生する問題は、アクティブエンジンマウント、ノイズコントロールによって3気筒走行時のノイズやバイブレーションを低減させることで解決している。これらの技術は今後も上級車に搭載されていくだろう。
エクステリアではライトを中心に見たい。新開発のラインビームディスチャージヘッドライト(HID)は配光性能に優れたヘッドライトで、高効率、低消費電流のガス放電型バルブが従来のハロゲンヘッドライトの約2倍という明るさを実現している。そこに、キメ細かい工夫を重ね、より遠くに照射させて手前の明るさ、遠方視認性をともに向上。このライトは全グレードに標準装備となっていて、見た目のカッコよさも兼ねている。
一方、インテリアで注目したいのが木目調センターコンソールだ。掲載したのは内装がアイボリーとブラックの両パターンで、それぞれに木目調パネルと標準のアルミパネルが組み合わされている。上質な空間演出を求めるのであればオプションの木目調パネルがオススメだ。木目調パネルを選択するとインパネおよびフロントドアの後方までパネルが回り込み、よりエレガントな装いに変化。この4パターンを見れば、シート色とパネルの選択が室内イメージを決める重要な要素になっていることがわかるだろう。
スポーティセダンでありながら、上質な室内空間も求めた新型インスパイアはTE、TL、アヴァンツァーレの3タイプに増えて選ぶ幅が広がる。基本的なエンジン性能は全グレード共通なので、どこまで快適装備を付けるかが購入時の重要なポイントになるだろう。
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リアコンビランプは内側ナンバープレート直近まで横方向に大きくデザインが一新。ターンシグナルとストップランプは上下入れ替わっている。
プリクラッシュ・ウォーニング・システム(仮称)
アクティブコントロールエンジンマウント&可変シリンダーシステム
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前方のクルマとの車間距離を把握し、衝突が避けられない場合にはブレーキおよびシートベルトを制御して衝突時の衝撃を緩和する。
新型モデルでは高速クルージング時の燃費向上とトルクフルな動力性能が両立。ノイズやバイブレーションも低減され、快適なドライブをサポートする。
HiDS(ホンダ・インテリジェント・ドライバーサポート・システム)
ラインビームHIDヘッドライト
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高速走行時の車速を制御して車間距離を適切に保ち、車線の維持までもサポートしてしまう革新的なテクノロジーだ。
従来のハロゲンヘッドライトの約2倍の明るさを実現。より遠くへ照射する配光性能、手前の明るさ感、遠方視認性ともに向上した。
オプション選択でここまで変わる
上質な木目調パネルと本革シートも見逃せない
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掲載したのは内装がアイボリーとブラック、センターコンソールにアルミ調とオプションの木目調パネルがそれぞれ組み合わされたパターンだ。こうして見ると室内の装いがだいぶ変わっているのがわかるだろう。アイボリーはシックで、ブラックは精悍なイメージになっている。
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コンソールパネルのメタル部分はスポーティな走りを演出し、シフトレバーは快適なATモードとシーケンシャルモードが選択可能。
現行モデルでは最上位グレードのみだった自発光メーターは全グレードに装備される。メーター類の視認性は向上し、中央には日本語表記の警告ランプが点灯する。
走りの演出がモノ足りない人には
「タイプ・モデューロ」がオススメ
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発売と同時に用意されるディーラーオプション「タイプ・モデューロ」は純正品ならではの信頼性とクォリティが魅力。掲載したインスパイアはロアスカート(フロント/サイド/リア)、トランクスポイラーがコーディネートされた装着例だ。全体的にエッジが効いており、走りを予感させる。
●はみ出し情報 その1●
新型インスパイアと北米仕様アコードセダンとの外見的な違いは他にもあり、車幅灯レンズの色とドアミラーウインカーの有無が判明している。
●はみ出し情報 その2●
紹介した以外にもスポイラー形状トランクリッドやデュアルエキゾースト、メーターパネル内に絵文字情報が表示されるマルチインフォメーション・ディスプレイなどがライバル車には無い装備だ。
●はみ出し情報 その3●
トランク使い勝手向上のため、アームレストスルー機構に加え、必要な時にはリアシートバックを室内、トランク側の両方から倒すことができるトランクスルー機構も備えている。
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