スクープ

2001年12月


GT-R
日産
世界最高基準の運動性能もつ
新生・日産のフラッグシップ
スクープ班が予想する次期GT-Rの勇姿。V8エンジン搭載が実現すれば、フロントマスクのエアインテークは開口面積がもっと狭くなるかもしれない。
スカイライン4ドアで採用が見送られた丸4灯テールランプはしっかりと継承され、21世紀も日産スポーツのアイデンティティとして親しまれるだろう。
 
東京モーターショーで注目を浴びた「GT-Rコンセプト」。そのスタイリングは賛否両論だが、現段階では「あくまで原案というか、イメージをカタチにしたもののひとつ」(開発関係者)だという。つまり、デザインからプラットフォーム、パワーユニットにいたるまで、まだ白紙の状態なのだ。03年中とウワサされるデビューに向けて、これから開発作業が本格化する。

というわけで、ここから先は推測の域を出ないが、GT-Rが日産スポーツのフラッグシップとして残ることがハッキリした以上、ある程度の読みは可能だ。

例えば心臓部であるエンジン。経営再建中という立場を考えると、現行V6をベースに高性能化を図るのが現実的だが、それではGT-Rの存在意義が薄くなってしまう。何しろ新型フェアレディZが3・5リットルV6、ステージアでさえ2・5リットルターボで、国内自主規制値いっぱいの280psに達する。開発陣としては、5リットル級V8でフラッグシップの面目を保ちたいところだ。また、もうひとつの活躍フィールドであるレースで「V6では限界」とささやかれていることも理由のひとつだ。

ただ、手持ちのV8エンジンはシーマ用のVK45DD型しかなく、これではいかにも力不足。かといって、大量販売が見込めるわけでもないGT-Rのために専用エンジンを一から新開発するのも、いまの日産にとっては厳しい話だ。

そこで有望視されているのが、インディなどで実績のあるVRH50系レーシングエンジンに手を加えるという手法。エンジンルームのキャパシティや、スポーツカーの生命線ともなる重量バランスなど克服すべき課題は多いが、プラットフォームを含めてまったく白紙の状態が、逆にこの状況では強みになる。

スタイリングも流動的な要素が多いものの、リアの丸型テールランプだけは必ず継承されるはず、と期待を込めて言っておこう。

 
キューブ 予想発表時期02年8月 FMC
キューブ
マーチに続き、ルノーと共同開発した新世代プラットフォームを使ってフルモデルチェンジ。もちろん、エンジンや4WDシステムもマーチと共通で、低価格で売り出されるにちがいない。その名のとおり、四角いフォルムで使い勝手のよさをアピールし、若者にも人気を博すだろう。インテリアではリアシートに新機構が採用され、さまざまなアレンジが可能になるという。現行モデルを上回るラゲッジスペースと快適性により、ファンカーゴやフィットなどのライバル車に引けを取らない商品力を身につける。