スクープ

2002年2月


エルグランド
日産
クラス初CVT搭載か?
NISSAN新エルグランド
予想発売時期
02年9月
予想価格
300〜430万円
販売チャンネル
レッドステージ・ブルーステージ
スクープ班が予想する2代目エルグランドの外観フォルム。シャープなラインが用いられ、プリメーラゆずりの前衛的なイメージがかもし出されるだろう。当然、キャビンには3列シートが備わる。
 
日産が得意とするワルっぽいデザインを用い、堂々とした存在感をセールスポイントに掲げてきたミニバン、エルグランドは年内にも世代交代を果たす。大型メッキグリルや横線基調のデザインはライバルのグランビアよりも高い人気を博してきたが、最近の日産車にならい、次期エルグランド(開発コード:WL)はもっと前衛的なデザインを採用するにちがいない。シャープなラインを生かし、縦目をモチーフにしたヘッドランプ、そして日産車のアイデンティティでもあるウインググリルが外観を印象づける、とスクープ班では予想。

セレナのFF化で成功を収めた日産は、続いてエルグランドにもFFレイアウトを転用するようだ。これにより、静粛性に磨きがかかるほか、大幅な低床化も実現。もちろん、便利な両側スライドドア(助手席側はオートスライド機構付)も採用されるだろう。FF化にともない、プラットフォームが北米向けセダンのアルティマと同じ「FF‐L」に一新されるほか、成熟期を迎えているVQ35DE型3・5リットルV6エンジンのリファインも図られる。一方、需要が低下しているディーゼル車は廃止されるとの見方が強い。ちなみに、FF‐Lプラットフォームは今後、クエスト(開発コード:UL)やマキシマ(同:XX)、セフィーロ(同:JA)、新型SUV(同:TT)にも流用される。なお、次期エルグランドにはFR採用説もあり、スクープ班では確認を急いでいる。

さらに見逃せないのが、クラス初のCVT搭載に関する話題だ。日産は1月31日にエクストロイドCVTを搭載したスカイライン350GT‐8をリリースし、これまで力を注いできたCVT開発の成果を市販車に反映させている。同じ3・5リットルエンジン搭載のエルグランドにもエクストロイドCVTが搭載されるのかと思いきや、排気量3リットル以上のエンジンに対応できるベルト式CVTを新たに発表することが判明。

これまで「CVTのベルトは大排気量エンジンのパワーに耐えられない」という技術的なハードルがあったが、おそらくこの問題がクリアできるメドが立ったのだろう。新開発ベルト式CVTの搭載車候補は次期エルグランドもしくは新型SUV「TT」と見られている。このCVTを発表することで、日産はFF車用ベルト式CVTのフルラインナップを完成させることになるのだ。

当初のスケジュールでは、エルグランドのモデルチェンジは4月にも行われる予定だったが、スクープ班がつかんでいる最新情報では夏以降、秋までに登場する模様だ。世界各国のモーターショーで精力的にニューモデルを発表している日産のこと。きっと次期エルグランドも成功を収めることになるだろう。

 
●現行エルグランド

今度こそは打倒オデッセイ!プレサージュ03年一新
予想発売時期
03年?
予想価格
205〜295万円
販売チャンネル
ブルーステージ
営業マンからは「床が高すぎてライバル車と比べて見劣りする」との声も聞かれる現行プレサージュ。
エルグランドに比べ、より乗用車に近い着座位置と取り回し性が特徴のプレサージュについては、03年に一新されるとの未確認情報がある。こちらもFF-Lプラットフォームをベースに内外装が洗練され、現行モデルのウィークポイントでもあったフロアの高さが解消される。ただし、FF-Lそのものでは全幅が大きすぎるため、幅が若干縮小されるとのウワサもある。また、モデルチェンジを機に兄弟車バサラが廃止される可能性も。現行モデルはオデッセイに太刀打ちできなかったが、2代目は待望の挽回に乗り出し、シェア拡大を図るにちがいない。