スクープ
2005年 10月

 プリウス  トヨタ
 Newシビックも及ばない35.5km/リットルの低燃費のままに
 プリウス 11月1日エレガント指数up

↑zoom
基本的なデザインは変わらないものの、フォグランプの標準化やヘッドランプのスモーククリア塗装がキリッとした表情を作り出す新型プリウス。

 主な購買層である50代以上のハートをしっかりとつかむために、プリウスに11月1日MCが施されて質感の低さが改善される。フロントマスクではヘッドランプのハウジングにスモークメッキ塗装が追加されて表情がハッキリとするだけでなく、ターンシグナル部分には集光レンズが設けられてLED風の輝きが演出される。また、マスク全体の素っ気なさを打ち消すためにフォグランプが全車に標準装備されるとともに、ラジエターグリルの横ルーバーはクロームメッキ仕様に変更。後ろ姿ではLEDストップランプのハウジングにメッキ調の処理が施されてコンビランプ全体を大きく見せる策が織り込まれる。さらに、オプションでの装着率が高いリアワイパーも廉価グレードを除く全車に標準化。

 内装で話題になりそうなのがインパネのソフトパッド化だ。現行モデルはモダンな雰囲気を狙ってツヤなし塗装(しかもマルーンやダークブラウンといった奇抜な色)のパーツが使われているが、「触ったら硬く、見た目にもプラスチック丸出しで安っぽい」とのクレームも寄せられている。そこでソフトパッド化とともにシボも設けられて一般的な国産車と同等の仕上がりとなる。

 同じくインテリアの質感向上に貢献するのがシート表皮の変更だ。新たに設定されるトップモデル「Gツーリング・レザーパッケージ」には専用の本革シートを装備。続く上級グレード「G」には特別仕様車に用いられて評判の良かったアルカンターラが採用される。ベーシックな「S」系にはスウェード調ファブリックが継続して使われるものの、色調が明るすぎて汚れが目立ちやすいと不評だったため、ダークカラーに変更される点が見逃せない。

 今回のMCではハイブリッド・システムなど動力面での変更はなく、35.5km/リットルの低燃費も継承。しかし、走行フィーリングを改良するための手直しは随所に施される。例えばステアリングの中立(ニュートラル)付近をハッキリさせる狙いで電動パワステのECUソフトが変更されたり、段差を乗り越えた時のゴツゴツ感を抑えるためにサスペンションおよびショックアブソーバーを改善。また、加速時のエンジン透過音を抑える目的でフロアカーペットと制振材、さらにはフロントウインドウのガラスも見直される。  先進装備の進化も要チェック。ナビはHDDタイプに変わり、複雑な交差点や側道がリアルなイラストで案内される。ユーザーが頻繁に通る道が優先的に検索される学習機能も目新しい。また、クラウンで採用済みの高精細画面は表示色が3万2000色で見栄えが良い(現行モデルは256色)。併せて装備されるインテリジェント・パーキングアシストは白線の駐車枠を自動的に認識することで駐車位置がセットしやすくなり、タッチパネル方式によって駐車したい位置を画面上で触れるだけで簡単にセットできるのも朗報だ。駐車したい位置に一度停車した後、さらにクルマを進めると駐車可能位置に達した際にアラーム音が知らせてくれるのも親切で、使いやすさに磨きがかかる。現行モデルのアシスト機能が「使い物にならない」「駐車位置のセットが面倒」と酷評されているだけに、この改善は現行ユーザーにとっては悔しいかも。

 トヨタの渡辺社長は「将来的にはハイブリッドカーとガソリン車のコスト差を現状の半分まで縮めたい」とコメントしたが、新型プリウスでは法人需要を狙った廉価モデルがラインナップに加わる。その新グレードは「Sスタンダード・パッケージ」と命名されてリアワイパー、トノカバー、ホイールキャップの3点が省かれる。価格は210万円前後か。

↑zoom

↑zoom

↑zoom
ユニット内のランプ配置は現行モデルと同じだが、ターンシグナル部分に集光レンズが設けられて点灯時にはLED風の輝きが演出される。  ボディ色からクロームメッキに変更されるラジエターグリルの横ルーバー。高級感をもたらす典型的な変更点ポイントだ。
現行モデル

↑zoom
フェンダーのサイドターンシグナル上には「HYBRID」エンブレムが新装着される。

↑zoom
バンパー形状など、造型面での変更は一切ない。おなじみのハイデッキと個性的なサブウインドウも健在で、プリウスらしさが漂っている。

↑zoom

↑zoom
コンビランプ上方のLEDストップランプは黒ハウジングからメッキ調に変更されてランプ全体の存在感が高まる。テールランプ上にはメッキモールも装着。
現行モデル

↑zoom
オプション装着率の高いリアワイパーは全車に標準装備され、良好な後方視界が確保される。

↑zoom

↑zoom
ボディカラーではホワイトパールクリスタルシャイン、シルバーM、レッドマイカM(写真左)の色調が見直され、同時にジェイドグリーンマイカMに代わってライトグリーンM(写真右)が登場。

↑zoom
もっとも注目を集めそうなのがインパネのソフトパッド化だ。新たに加わるシボに注目。写真のスイッチはヘッドランプ・レベリング機構のもの。

↑zoom
インテリジェント・パーキングアシストは車庫入れ時の2円軌道化によって使い勝手が高まる。このほか、駐車したい位置に一時停止した後、駐車可能位置まで達するとアラーム音が知らせてくれる。

↑zoom
メーターパネルではシフトインジケーターの拡大と走行可能を示す「READY」ランプの位置変更によって見やすさが向上。
ダークカラーに変わるスウェード調に加えて本皮とアルカンターラも用意されるシート表皮

↑zoom
「S」系には引き続きスウェード調ファブリックが採用されるが、汚れが目立ちやすいとのクレームが多かったために暗めの色調に変更される。

↑zoom
特別仕様車に採用されてきたアルカンターラは「G」「Gツーリング」に起用される。ボディカラーに応じてグレーとグレージュ(ベージュ系)を設定。

↑zoom
トップグレード「Gツーリング・レザーパッケージ」だけにおごられる本革シート。通気性を高めるパーフォレーション(穴開き)加工も施されている。
目視できない改善部分もいっぱい
・ボディ各部の補強による剛性アップ
・リアタイヤスパッツの大型化
・ショックアブソーバー&サスペンションの見直しによる乗り心地向上
・16インチアルミホイールの補強による剛性アップ
・電動パワステECUの見直しによるスッキリ感向上
・フロアカーペット&制振材の改良
・フロントウインドウガラスの改良
はみ出し情報 その1
初代プリウス(02年販売分)の所有者は年収1000万円以上が45%、同700〜1000万円が22%だったが、現行モデル(04年販売分)では年収1000万円以上が41%となり、同700〜1000万円の層が26%に増えた。
はみ出し情報 その2
所有者の60%が50代男性。下取り車ではMクラスおよびコンパクト4ドアの占有率が40%から25%に減り、ラージ4ドアが18%から26%に増加。上級クラスからの代替が増えていることがわかる。


▲戻る