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[2009/7/ 8]
■企業努力は限界までやったのか!

http://www.nliro.or.jp/index.html
うらやましいかぎりだ。会員保険会社の自動車保険の収支が悪化しているとして、保険金額を決める一応、第三者機関である自動車保険料率算出機構 (昔は自動車保険料率算定会と呼ばれていた=自算会)。この組織、保険を販売する保険会社が会員で、もちろん天下りを受け入れている。常勤トップの副理事長は下記のとおり、牧野治郎元国税庁長官である。
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自算会による料率改訂は彼らが言っている通り6年ぶりで、今回の引き上げは前回平成15年の改訂水準に対して、平均で5.7%の大幅なものになった。だが、個々の保険会社レベルでは、特に代理店経由で商品を販売している保険会社を中心に、すでに何度か値上げされているのが実情である。
しかし、本当らにうらやましい。損保各社は立派な社屋に住み、高額の報酬を得、手厚い福利厚生を従業員は享受している。
●自動車保有台数の減少による売上げの伸び悩み。
●運用収入の激減。
●通販保険の台頭など、旧来の代理店営業に偏った営業努力不足。
●損害時の支払い額の増加。
天下りに多額の報酬を支払うような機関が、業界に対して「お墨付き」を与えるような仕組みって、一体なんなんだろう。利用者側の意見など、誰が反映させているのか、ぜひ聞いてみたいものだ。
自算会が言う「契約者の皆様に自動車保険を安定的にご利用していただくための改定であり、ご理解を賜わりますよう御願い申し上げます」の文言が白々しい。ハッキリと「自分たちが安定した経営を続けるために値上げする」言えば、まだ潔いものを。
今回の料率上げにより、無事故割引の大きな安全運転者、また事故率が高いと
される高齢者も、値上げの憂き目に会うと見込まれる。
人身事故だったら、自賠責保険を率先して使わせ、対物はなるべく損害額を減らす、それでも儲けが減ったら、商品代金を自分たちの都合の良いように値上げすれば良い。こんなやり方がまかり通るのである。
昨今の不況で、それでなくても自動車保険加入率が頭打ちになっている状況で、保険加入者の減少に歯止めがかからなくなれば、結果として無保険者 (車) が増加し、事故の被害者が物理的な補償を受けられないという「不幸の上塗り」を招きかねない。それほど、自動車保険の値上げは慎重の上にも慎重であるべきではないだろうか。

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役員
理事長   森 嶌 昭 夫  名古屋大学名誉教授
副理事長  牧 野 治 郎  常勤(元国税庁長官)
専務理事  田 山 泰 之  常勤
常務理事  関 根 秀一郎  常勤
常務理事  阿 保 俊 司  常勤
常務理事  深 井 重 雄  常勤
常務理事  岡 田 良 治  常勤
理  事  小 池   実  常勤
理  事  須 藤   滋  常勤
理  事  黒 田   彰  常勤

理  事  南 原   晃  元日本銀行理事
理  事  小 林 秀 之  一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授
理  事  杉 山 雅 洋  早稲田大学商学学術院教授
理  事  田 中 節 夫  日本自動車連盟会長(元警察庁長官)
理  事  宮 島   司  慶應義塾大学法学部教授
理  事  太 田   宏  読売新聞西部本社社長
理  事  竹 内 克 伸  証券保管振替機構社長(元国土事務次官)
理  事  中 村 芳 夫  日本経済団体連合会事務総長
理  事  古 笛 恵 子  弁護士

理  事  隅   修 三  東京海上日動火災保険社長
理  事  佐 藤 正 敏  損害保険ジャパン社長
理  事  江 頭 敏 明  三井住友海上火災保険社長
理  事  兵 頭   誠  日本興亜損害保険社長
理  事  児 玉 正 之  あいおい損害保険社長
理  事  宮 島   洋  日新火災海上保険社長

常任監事  安 西   章  常勤
監  事  梶 川   融  太陽ASG有限責任監査法人 総括代表社員
監  事  荒 川 勝 利  共栄火災海上保険社長

      理 事 25名
      監 事 3名

※平成21年6月9日現在
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