SPECIAL企画
ヒーロー伝説
日産スカイラインGT-R(R33)
■今一緒に暮らすならR33で決まり!?

「大きく重くなったR33型はナシだね」GT-Rフリークの多くはこう言った。
冷ややかな目で。
そう、16年ぶりに"GT-R復活"とムーブメントを起こし、圧倒的強さでツーリングカーレースを席巻したR32型と較べると、その後継であるR33型の評価は、デビュー当時あまり芳しい物ではなかったのである。

もちろんCMはインパクトがあった。
ニュルブルクリンク旧コースを8分を切るタイムでラップし、それを大々的にアピールしたのだ。
もっとも、完全ノーマルであったかは言わぬが花だけど……。

伝説のR32型と究極のR34型に挟まれて割を食っている存在。
そう表現されることが多いR33型。
ただVスペックはともかく標準モデルはカップのコーヒーをこぼさない程度の乗り心地を確保していたし、各操作系は扱いやすく街中での取り回しは決して苦にはならないレベルであった。
それでいてひとたびスロットルを全開にすれば、艦上からカタパルトで発射されるがごとく加速を味わわせてくれるうえ、多少演出過多ではあったものの良く曲がるように躾けられたサスセッティングは、たとえ舞台が公道であったとしても充分楽しめる内容だったのである。

もちろんサーキットでは水を得た魚のごとし。
比較のため借り出したR32型で全日本のプロがアンダーで苦労するのを尻目に、
あっさりとそれを凌駕するタイムをたたき出してみせたのである。
しかもシロウトに毛が生えた程度のワタシがテールハッピーをいいことに各コーナーでドリドリ楽しみながら。

というわけで、R33型はお世辞にもフォトジェニックではなかったけれど、GT-Rの名に恥じないポテンシャルであり、しかも駆る楽しみ(ここが重要)を持ち合わせていたことは確かである。
そして私はこうも言うだろう。
実際に手に入れられる可能性があって、しかも気兼ねなく走って楽しめるのは、今ならR33型しかないと。
なぜならR32型は優良物件が激減しているし、R34型はプレミアがついて非現実的なプライスだからである。

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