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[2008/6/30]
【連載4】元「Xスクープ班」記者の、スクープ秘話

2-2)「スクープのメッカ」での攻防戦

皆さんも想像に難くないと思うが、メーカーのテストコースと言えば、秘密を守るために、高い塀と有刺鉄線を敷地の周りに張り巡らせ、外部からの視線を遮るように工夫されているもの。配置にも気を配っていて、コースの周辺に俯瞰される場所がないような場所がないような場所を選んで、建設される。だが、N社のO浜工場は違う。
最近では最早当たり前のことが、このテストコースではされていない。理由はカンタン、建設当時は、まだスクープ専門誌なんてなかったから。
実は水路を挟んでテストコースの向かい側に小高い丘になった公園がある。もちろんパブリックだ。私鉄の駅から徒歩10分ほどでいけるその公園のもっとも高いところに行くと、肉眼でもテストコースが丸見えというわけ。N島公園と言えば、ご存じの方も多いと思う。
だから、カメラの望遠レンズで見れば、コース内を走行しているクルマは、簡単に見えてしまうわけだ。
ちょっと脇道にそれてしまうけど、こことは別のもうひとつ野球の球団を持っている別のメーカーのテストコースなんか、テストコースを作った後に、隣接地に高層ホテルが立ってしまったおかげで、コース側の全部の部屋をその自動車メーカーが年間契約で借り切っていたりする。大変な出費だけど、スクープされる危険には代えられない。おっと、すまない、次回から、話しを戻そう。
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