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よくもまぁこのネーミングを復活させたものである。“クラブマン”、クラシックミニ乗りにとって屈辱以外の何物でもないこのネーミングは、60年代後半、旧態然としたミニを競争力のある物に見せかけるため(商業的正義のため)、無粋なフロントマスクを与えられたモデルのネーミングそのものなのである。
もっともそんな事件(?)も今では口プロレスの話題のひとつに過ぎないし、NEW MINIオーナーやその予備軍の皆さんにとっては興味の対象外かもしれない。ただスピリット的にやや疑問が残ることは確かなのだ。実用以外の面で選ばれる可能性が高いクルマであることを考えると。ちなみに編集部がNEW MINIをイギリス車ではなくドイツ車に分類したのは、精一杯の悪あがきでもある。
クルマそのものは極めて魅力的。リアシートへの乗降性を考え観音開きにしたドアが、右ハンドル仕様であっても右側に備わり、道路側から乗り降りしなければならなかったとしても。と同時にフロントドアを開けてからでないとリアドアが開かないという構造上、いちいちドライバーが降りなければ用を足すことができなかったとしても。さらにはホイールベースや全長が伸びたわりには、リアシートの居住空間やラゲッジスペースに大きな進歩が見られなかったとしても、である。元ネタとなったクラッシクミニのワゴンバージョンであったトラベラーやカントリーマンの雰囲気を上手く現代風にアレンジしているし、シューティングブレイク(イギリス特有のクーペとワゴンを組み合わせた贅沢なモデル、ハンティングの足グルマとして重宝された)というこれまた懐かしいコンセプトを引っ張り出してオーナーの自尊心をくすぐる作戦もいい。
パワーユニットは120psの1.6LNAと175psの1.6Lターボの2種。2世代目MINIにとってお馴染みの自社製ユニットである。またマニュアルトランスと組み合わされるオートマチック・スタートストップ機構(アイドリングストップ)は燃費向上に役立つだろうし、パワーが必要なときオルタネーターを切り離してロスを減らすブレーキ・エネルギー回生システムもしっかり装備。もちろんカラーリングやオプションの豊富さはハッチバックと同じだから、星の数ほどある組み合わせの中から自分だけのMINIを創る楽しみもこれまで通り。
それに注目すべきは5人乗りを選べるようになったこと。家族持ちにとってこれは見逃せない事件である。5人家族の場合、これまでは法規上許されていない以上、全員で出かけることは事実上不可能であった。どう逆立ちをしようとも。というわけで、泣く泣くMINIの購入をあきらめていた人も多かったんじゃなかろうか。これからは胸を張って購入候補としてMINIを家族会議に持ち出せるのである。
発売は08年春。価格はNAクーパーの6速MTが274万円、6速ATが287万円。ターボのクーパーSの6速MTが318万円、6速ATが331万円。クラブマンとなってもあいかわらず気になる点が存在することは事実。しかしそれを補って余りある魅力を備えているのがMINIというクルマなのである。
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