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2008年07月02日

【連載15】元「Xスクープ班」記者の、スクープ秘話

5-2)マスコミ向け事前撮影会

例えば、北海道のテストコースなんかで、こうしたイベントを実施する場合は、原則として「アゴアシ付き」である。現地までの交通費や宿泊費は、主催する自動車メーカーが持つことが多かった。多かったと書いたのは、昨今、メーカーも広報予算が削られてきているため、現地までの費用を負担しないところも出てきた。とくに輸入車を扱う「インポーターにこうした傾向が今年は顕著に表れている」(ある売れっ子評論家)らしい。経費削減の波はこうしたところにも如実に表れている。

さて、マガジンXである。
当然だがスクープを記事の柱に据えているだけに、こうした新型車発表前のイベントに呼ばれることはない。嫌われ者である。それでも、商売柄、いつどこでどんなクルマの試乗会をやっているかくらいは知っている。もっとも、まさかメーカーの敷地内に潜入するわけにはいかないし、どこかの施設を借り切ってやっている時に、「招かれざる客」をやるほど、無粋でもない。
ただ、一度だけ某自動車メーカーの事前撮影会の模様を記事掲載したことがあった。あのときだけは、遠くの場所から望遠レンズで、走行風景が覗けたため、記事掲載ができたのだが、あまりに業界内の反響が強すぎて、それ以降この手口は封印した。
ただし、その動機は、我ながら未だ不満が残る。なぜなら、そのイベントに参加していたある雑誌編集者が「自分たちは解禁日を守っているのに、マガジンXが先に掲載するのはけしからん」と、主催者であるメーカーにねじ込んだというのが発端。スクープを出しぬかれるわ、媒体から文句はつくわで踏んだり蹴ったりの、そのメーカーの広報部は困り果ててしまった。そんな事情から自主規制したというわけだ。その後、この手のイベント情報は承知していても、行かないことにしている。

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