今月の表紙

モバイルマガジンX
http://mag-x.com

※モバイルXのアドレスがPC版と共通のmag-x.comになりました。
これからは上記のQRコードから、携帯電話でアクセスして下さい。

ざ・総括。Cyber-X限定スクープマガジンX表紙ギャラリー連載元木昌彦のメディア業界回遊日誌
クラッシュファイル'07クラッシュファイル'06クラッシュファイル'05クラッシュファイル'04
今秋パリサロンで登場予定のBMW Z4動画レクサス LF-A 疾走動画
東モの極ナビ'07バンコクモーターショーレポート

今月のスクープ No.1


NISSAN:フェアレディZ
正真正銘のNEW Z走った!!

今月のスクープ No.2


TOYOTA:プリウス
次期プリウスでバーチャルドライブ

今月のスクープ No.3


SUBARU:レガシィ
5代目レガシィのヒップ

今月のスクープ No.4


DAIHATSU:コンテ
コンテはリラックス軽





RSS

2008年03月28日

省燃費1位はやっぱりプリウス

国交省は平成19年の燃費ベスト10を発表した。1位はトヨタのプリウス、以下シビック・ハイブリッドと1.2位をハイブリッド車が占めた。軽自動車の1位はダイハツのミラだった。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha08/09/090328_2_.html
また、自動車検査機器の入札参加業者に対する「不当利得利返還請求」を行うことも合わせて発表している。イヤサカ、バンザイ、アルティアの3社に対して合計4億8000万円あまりを請求する。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha08/09/090328_3_.html

2008年03月26日

国土交通行政インターネットモニターに当たった

との連絡がメールであった。全国で1200名ほどの方々が4月から1年間、国交省の行政内容について、メールを使って意見を言える機会を得たわけだ。4月1日の暫定税率解除に向ってカウントダウンが始まっている。混乱の極みにある国交省の行政について、筆者も厳しい目でチェック機能を果たしていきたい。

2008年03月25日

自動車検査登録情報協会の苦しい立場。

車検時のOCRシートを長年、独占的に供給してきた国交省所管の団体がある。自動車検査登録情報協会(自検協)は、国交省の指導により、自動車メーカー団体、販売団体などが中心となってお金を出し合って作った。この部分では税金は入っていない。全国の自動車登録データも一手に管理している。また、常勤理事には国交省の天下りが定位置を占めている。この団体が、他の国交省所管団体同様、団体のお金で職員の慰安旅行の代金を拠出していたことが先頃、発覚した。
http://www.airia.or.jp/aira/index.html

ただ、情状すべき点はある。この団体、原則として「道路特別会計」を使っての、行政からの受託業務は全体予算のうち、実はごくわずかである。また、長年独占状態だった{OCRシート」の受託制作業務もすでに「一般競争入札に切り替えられていて複数社が納入を行っている」(事情通)である。収入のかなりの部分は、「調査データなどの販売収入によってまかなわれている」(同)のも事実だ。ともあれ、国交省の予算、すなわち税金から仕事をもらっているのも見逃しては行けない。「指摘されたことは真摯に受け止めなければならない」(別の事情通)が、「いま釈明しても国民の皆様の理解は得にくい」(前出事情通)と、いまは「忍の一字」といった風情だ。

2008年03月24日

4月1日ガソリン価格は下がるか!?

政府・与党の「特措法」審議すべきという働きかけに対して、野党・民主党は審議拒否の姿勢を貫いている。このままでは、3月末の日切れにより、「ガソリン暫定税率」の課税は一端、法的根拠を失い、その結果、ガソリン価格は理論的には割り増し税金分25円程度下がることになる。

巷では「ガソリン課税は出荷時課税」だから、3月末までに仕入れられたガソリンは、在庫がつきるまで、現実的には下がらないとか、「衆議院の再可決」により、ひと月後には暫定税率が復活するのだから、「混乱を招くだけ」また、全国知事会などは「地方の予算が成立しており、断固(暫定税率を)維持すべきだ」などと、それぞれの立場での意見がかまびすしい。
良いではないか。4月1日から下がるのか、下がらないのか、本当に歳入欠陥が生じて行政の停滞を招くのか、いずれにしても自動車ユーザーが恩恵を受けることに変わりはない。無理矢理、予算を通しても、どのみち政局の火種はくすぶり続けるのだから、日銀総裁人事も含めて、国民みんなで、我々が先の参議院選挙で選択した「ねじれ国会」の結末を見届けよう。「ねじれ」がいずれかの方向にほどけたとき、とりあえずの安定が戻るはずだ。いまの状況は、繰り返すが、我々自身が選択した事態なのである。
地方も、中央もぬるま湯の行政に浸ってきたツケをいまこそ支払ってもらうべきだ。「10年間で59兆円」を何が何でも道路に使い切る、と言い放つ国交省と道路族議員の矛盾した理屈をゆっくりと検証しよう。その上で、本当に国民の目線に立った政治を担ってくれる人をいまこそ我々はしっかり見極めるべきなのだろう。
マガジンXが一貫して主張しているとおり、道路特定財源を一般財源化するのであれば、「道路を造るため」の暫定税率維持はおかしいし、その廃止で財源がなくなるのであれば、行政のスリム化を先に実現した上で、お金の使い道にあった税金の徴収方法を別途、議論すれば良い。徴収根拠の乏しい税金を「財源がないから」と放置してきた政府・与党にこそ責任が問われるべきだろう。

2008年03月19日

道路特定財源の行方

自民党が民主党に「暫定税率維持」に向けた妥協案を提示するという。
1 特別措置法の期間短縮
2 10年で59兆円の道路予算の縮小
3 一般財源化範囲の拡大
などが柱だ。
職域旅行の丸抱え、福利厚生関係費への流用、タクシー代への多額流用、ミュージカル開催などPR活動への拡大解釈による支出、このほかにも、一般競争入札の建前のもと、実際には天下り組織のみが入札に参加できるような縛りをいれて、仕事を出していたりと、まぁ、枚挙にいとまがない。
昨日の道路局長国会答弁など、「法律に違反していない」と木で鼻をくくったような答弁に終始していた。冬柴国交大臣はもっと官僚に対して、リーダーシップを発揮すべきだろう。首相の支持率、求心力低下をにらみ、ここから年度末に向って、国会から目が離せそうもない。

免許を返納する勇気

警視庁は70歳以上の高齢者の事故が急増していることから、高齢者ドライバーに対して、自動車免許の返納を呼びかけている。返納と引き換えに「運転経歴書」の発行が受けられ、この経歴書を提示して、各種の割引サービスが受けられるよう、企業の参加も促している。
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/hennou/hennou.htm

運転能力の衰えには、もちろん個人差があるが、高齢者ドライバーは、自己の判断だけでなく、同乗者にも自身の運転レベルを評価してもらい、混合交通の中で、万が一のトラブルに会わぬよう、返納を決断することが望ましいだろう。

2008年03月18日

超・高級クーペのお出まし

先週日曜日に閉幕したジュネーヴショーの来場者数は目標とされていた70万人を超え、71万4559人を記録した。
数多くのワールドプレミアが披露された中、注目を集めた1台がロールスロイスの超エレガントな2ドア「ファントムクーペ」だ。

ファントムクーペお披露目の瞬間を動画でどうぞ。

06年に発表されたコンセプトカー「101EX」の市販版で、453hpを発揮する6.75リットルV12エンジンが搭載されている。後ろ側にヒンジが設けられたコーチドアはボタンひとつで閉めることができ、天井には星空をモチーフにした照明を装着することも可能だという。5609mm×1987mm×1592mm。

このほか、会場の熱気を余すところなくお届けするジュネーヴショー現地直送レポートはマガジンX 5月号(3月26日発売)およびサイバーXに掲載します。お楽しみに!

2008年03月16日

8C顔のベイビー・アルファ『Mi.To』

Mito_1w.jpg


「ジュニア」か「Mi.To」か? それともまったく異なったネーミングが与えられるのか? 二転三転したベイビー・アルファのネーミングは、どうやら「Mi.To」に落ち着いたようである。

そのMi.To、ストレートに言ってしまえば、同じグループ内のグランデプントのシャシーに、アルファのフラッグシップたるスーパースポーツカー、8Cコンペティツィオーネのデザインエッセンスを盛り込んだボディをかぶせた物、である。誤解を恐れずに言うなら。ちなみに147の後継と目される149が5ドア専用になるのに対し、Mi.Toは3ドア専用となる模様。

全長は4.06m、全幅は1.72m、全高は1.44m。たとえばアルファのエントリーハッチバックだった前述の147と較べると、全長がやや短いくらいであとはほとんど一緒、というもの。心臓部は今のところ4種類。ガソリンとディーゼルで、すべてターボ仕様となる。最高出力は90hpから155hpまで。またトップクラスの衝突安全性や、優秀なスタビリティアシストも併せ持つ。

大胆不敵なフロントマスクは物議を醸しそうだが、全体的なラインやフォルムは147と似たノスタルジック系であり、チャレンジングな姿勢はあまり見受けられない。仮想敵と考えられるBMWミニと対決するには、やや斬新さが足りないかも。とはいうものの、グランデプント・ベースならば走りの方は期待できそう。17インチ&200hp程度なら、なんなく受け止められるだろうから。
(Honkan)


Mito_2w.jpg

Mito_3w.jpg

2008年03月15日

グラツーインプレVol.4『アルファロメオ アルファ147 GTA』

147gta_1w.jpg


歴史には残らないもうひとつのGTA伝説

「これほどバカバカしくも楽しいクルマをほかに知らない」。ここ10年でもっとも印象に残っているクルマは? と問われれば、ワタシは躊躇することなくアルファ147GTAを称してこう答えるだろう。残念ながら日本市場ではもうカタログ落ちしてしまったアルファ147 GTAながら、今でも押し出しの強さを競い合ったのなら、スポーツハッチリーグではまず間違いなくポールポジションを獲得するに違いない。ちょっとたれ目でファニーフェイスのアルファ147を、ブリスターフェンダーや挑発的な前後スポイラー、はたまたエアスクープなどの追加で、ネコ科の肉食動物のような獰猛さを演出している。

そんなアルファ147 GTAも、初期モデルであれば200万円台中盤で狙えるようになってきた。新車時には諸経費入れて500万円にも届こうかという、目もくらむようなプライスだったことがウソのよう。というわけで、グラツーインプレ第4弾は『アルファ147 GTA』を採り上げてみたい。クルマ好きの大人が乗れる、スポーツハッチの最有力候補として。試乗した個体は2003年12月登録モデル、左ハンドル、6速マニュアルトランスである。ちなみに簡単なスペックは、3179ccのV型6気筒エンジン搭載、最高出力は250ps、最大トルクは30.6kgmというもの。

今どきめずらしいジャジャ馬

トルクステアが如実に顔を出し、暴れるステアリングを押さえ付けながらスロットルペダルを踏んでいくと、あっという間に1速はレッドゾーンに到達する。クラッチを蹴るようにして2速に叩き込む。まだクルマが暴れる。

そして3速。リミッターはかなり大げさに働く。ランエボやインプレッサといった国産ハイパフォーマンス四駆軍団のようなカミソリのような切れ味鋭い加速ではないものの、公道で楽しむ分には十分なパフォーマンス。シンクロもテスト車両はやや3速が弱っているとは言いながらまずまずの働き。

それにトルク&パワー特性も、お世辞にも低回転でのトルクが太いとは言えず、負荷が掛かった時の息遣いも少々心許ないものながら、上手くエレクトリックデバイスで制御していると感じる。また回転フィールもいまだ荒々しい鼓動が伝わってくる物。しかし、これはどう考えても演出。スムーズに仕上げられるはずなのに、あえてそうしないのだと思う。


心臓部は強力ながら電子制御は未成熟

コーナーが見る見る迫ってくる。軽いブレーキング。ブレンボ製キャリパーが奢られているとはいうものの、それほど期待していなかった(ブレンボといってもピンからキリまである)のだけど、少々オーバーアシストながら必要十分な制動力を示す。

ただASRオン(いわゆるトラコン)だとこの状態でいきなり制御が入る。VDCも同様(さらにMSR、ABS、EBD、エトセトラ……)。構わずブレーキを残しながらステアリングを切り込んでいくと、フロントヘビーゆえにアンダーステア傾向を示しながらも、ある時期を境にオーバーステアに転じリアが流れ出す。ステアリングの舵角はそのまま。リアが流れてフロントが出口を向くまで1、2、3とゆっくり待つ。

クリッピングポイントを舐めてスロットルオン。トラクションが掛からずホイールスピン過多に加え、プッシングアンダーも顕著ゆえに慎重に踏む必要があり、ここでもフロントヘビーのバランスの悪さを痛感する。スポーツLSDが欲しい。というよりFWDでこのパワーは無理があるのではなかろうか。一昔前ならレーシングカーの世界である。ガチガチにボディを補強してスリックタイヤを履いて、という。正直言ってこのシャシーでは制御し切れていない、というのが本音である。


ドライバーに高いスキルを要求

それではASRをオフにしてみるとどうだろう? 同じように3速で回るコーナーを例に採ってみると、進入から立ち上がりまでドタバタしっ放し。それにオーバーステアに転じてからのリアの流れも早く、場合によっては90度以上カウンター側にステアする必要が生じる。

ちなみにそのリアが流れ始める速度域も低く、並みのテスターなら国産車と較べると限界が低いと感じてしまうかもしれない。つまり国産車の多くはかなりの速度域まで微量なアンダーとオーバーを繰り返しながらもリアが粘るようなセッティングであり、ともすればラテン系のクルマたちは「レベルが低い」「技術的向上なし」と評価されがちなのだけど、それは少々浅はかな判断。確かにハイパワーFWDの代名詞とも言えるH社のタイプR軍団の領域には達してはいないものの、実はリアが流れてもそこが限界ではなく、流れ出してからもコントロールが利き、その部分も含めてセッティングしてある、ということなのである。

もっとも多少設定している速度域が異なるのは否めないし、ドライバーに高度なスキルを要求してくるも確か。それにそのエレクトリックデバイスに頼り過ぎている嫌いもあり、さらに言えば同じラテン系のクルマでもプジョーほど巧妙ではないのは事実。しかしそういった『事実ではあるけれども真実ではない』、といったことを見抜ぬけないと本質を見誤る、ということは頭の中に入れておいて頂きたい。


足グルマと趣味車の融合

テストコースをあとにして市街地を走る。クラッチは同じような250馬力オーバーのV6エンジンを搭載するライバルたち(油圧でアシストされ驚くほど軽い)と較べると多少重く、女性や年配の方だと長い渋滞が続いた場合、多少辛いと感じる人もいるかもしれない。が、キチンと整備されている限り動きもスムーズで不当ではない重さである。それにスロットルを踏まずクラッチのリリースだけで簡単にミート可能であり、600回転前後で繋いでもジャダーは出ない。

またこの手のクルマの性格上、オイルに無関心ではいられないものの、トランスミッションは節度感のある操作フィーリングで、シンクロもシッカリ機能し、リンケージ類の精度もまずまずだと感じる。個人的にはシフトノブはもう少し小振りの方が操作しやすいのだけど……。


たっぷりシートの意外な弱点

RECARO製のスポーツシートもタップリとしたサイズを持ち、前後/上下/背もたれのリクライニングといった調整が可能で、ワンタッチでリアシートに乗り込めるように背もたれがパタンと前に倒れる機能も付く。ただ、身長170cmのワタシには多少大柄で、シフトノブ同様ブカブカのジャケットを着ているよう(これはあくまでも体型の問題なので参考程度に)な感覚である。

それにBMWのようにシート先端が足の長さに応じて調整できないために膝裏にシートが干渉し、ペダルさばきに違和感を伴ってしまうのが残念といえば残念。さらにシート座面の前後の高さを任意に調整できないこともあって、お尻と背もたれでバランスよく体重を預けるようにシート座面を調整すると、どうしても一番下のポジションにしなければならず、そうすることによって目線が低く視界が狭まり、小さくて視認性の悪いドアミラーともあいまって、後方あるいは右斜め後方の視界が悪くなるといった弊害も加わる。

特にリアシートにも3人分のヘッドレストが備わるのが逆に仇となり、ワタシと同じような体型の人たちは、慣れるまでは車線変更や料金所では充分気を付けた方がいいかもしれない。やはりこういったモデルでも、日本で乗る分には右ハンドル仕様が欲しいと痛感する。


156GTAよりマイルドな味つけ!?

乗り心地は想像していたものとは異なり、かなり上々の部類に入る。これも個人差があるので一概には言えないものの、セダンバージョンである156GTAよりさらにマイルドな味付けがなされていると感じる。ナックルアームやサスアーム類は同じGTAということで共通だろうが、スプリングレートの設定、ダンパーの減衰力及びセッティング、スタビライザーのセッティングといったものが異なっているはずだ。

高速道路や工事現場などの道路の繋ぎ目を通過する際の、強く急な入力に対しても不快な突き上げは少なく、これなら普段のアシとしても十分使えると思う。そう、同乗の家族からも不満の声は上がらないのではなかろうか。

ラバーブッシュ類の材質も剛性感と柔軟性のバランスが取れた物であり、多少ドライバーが行った操作に遅れて付いてくる感覚が伴うものの、公道用スポーツカーと考えると妥当な選択である。それにダンパーの初期動作が秀逸であり、フリクション自体も減らされて(プッシュロッド表面がスムーズでそれを受けるOリングの精度も高い)いるよう。

ある程度サスを固めながらも乗り心地が損なわれていないというのは、実はそういった理由なのであった。ただ、せっかくならもう少しダンパーの直径を太くするなど容量を増やして欲しかったというのが正直なところ。たとえばサーキットなどで全開走行した場合、この程度のキャパシティでは30分も走らない内に本来の性能を維持できなくなってしまうことだろう。


相反する要素を実現するための課題

それにロール軸が前下がりの上、さらにフロントのロールセンターを重心から遠ざけてしまったために、ステアリングの切り初めの反応はいいものの、そこからスムーズにコーナリングフォースが立ち上がっていかない、という傾向はいまだ残っており、太いタイヤ&固められたサスによってかなりオブラートに包まれ、普通に走る分にはクイックで小気味良く、ニュートラルステアに感じるかもしれないものの、これはセッティングの妙であり、抜本的な改良にはなっていないのは残念なところ。

またサス剛性もそれほど高いとは感じられず、225/45ZR17というサイズのタイヤを受け止められず、ドタバタしているのも興醒め、である。乗り心地とロードホールディング、この相反する項目をかなりの次元でバランスさせていると感じる147GTAだけに、この点も残念である。もしワタシがオーナーとなったならば、ワンランク細いタイヤに履き替えるだろう。街乗りでのアシ+たまのワインディング走行、といった使い方なら、その方がさらに乗り心地が良くなる上に、いくぶん燃費や最高速度も向上するはずだから。

それに何より、もっとヨーのコントロールを楽しめると思う。つまりタイヤの性能に頼ったグリップ走行に撤するのではなく、たとえばFWDといえどもコーナー手前からドリフトさせパワースライドで立ち上がる、なんて楽しみ方も可能となってくるわけである。しかも絶対的な性能が下がるので安全な速度域で……。


147gta_2w.jpg


イタ車ならではのコクピットの演出

内装のクォリティは年を重ねるごとに良くなっていると感じる。一時期のト○タ車には及ばないものの、このクラスともなるとそれなりに高級感を演出するのが一般的になってきたということだろう。立て付けは相変わらず(テスト車両はすでに2万5000kmをあとにし、かなり酷使された状態で、プラパーツが干渉して多少音が出ていた)だが、表面塗装も落ち着きがあり、まずまずのレベルをキープしている。また各部のスイッチ類やレバー類の操作感も及第点で、今やイタ車だからといって内装パーツが弱々しいといった印象はなくなったと言っていいだろう。

パワーウィンドウも合格。ただテスト車両は左右同時に操作するとパワーが弱まる感じで、バッテリー管理は徹底しておいた方が賢明かもしれない。たとえばバッテリーが弱まると電波が正常に飛ばなくなり、セキュリティが誤作動する、ドアロックの開閉ができない、エンジンスタートができない、といった症状が出る可能性がある、ということ。156の際は一旦セキュリティを解除した上で緊急用プログラムを施した経験があるので、147も同様の処置をしなければならないかもしれない。

メーターは少々見づらいと言わざるをえないだろう。カッコは良いものの、日差しの関係でまったく見えなくなる角度がある。「それほど常時メーターを見る必要はない」と言われればその通りなのだが、やはり何か不安。それにブラック地にレッドに光る文字も子供じみており、ほかに方法はなかったのだろうか、というのが正直なところ(VW車のブルー系よりは百万倍マシだけど)。


「イタ車=オーバーヒート」は過去の物

一時懸念されたオーバーヒートも、正常に機能している限り問題ないようである。水温計の針は90度を示し微動だにしない。これは温度を正確に伝えるよりも、国産車のように何か異常が発生した時にだけ動き注意を促す、といった方向にヨーロッパ車も変わってきているのだと思う。個人的にはその水温に合わせて運転の仕方を変えるという習慣が身に付いているので、動かない針というのは逆に不安なのだけど、これも時代の流れなのかもしれない。

また数時間に渡り事故渋滞にハマった際、わざとエアコンを掛けっ放しにしてみたのだが、これでもまったく問題なし。発熱量の多いV6エンジン搭載に伴いラジエター容量(コア増し)が増やされ、オイルクーラーも増設されていることもあり、この程度のストレスくらいではまったく動じないようである。

ちなみに燃費は、撮影のためにワインディングやテストコースをガンガン走った時が7.2km/L、高速道路を100km/h巡航した時が11.2km/L、都市部での渋滞の中で走った時が6.4km/Lというもの。全工程の平均値は7.1km/Lであった。3.2L&250馬力エンジンを搭載するスポーツモデルと考えると妥当なセンながら、もう少し伸びて欲しいというのが本音である。


公道で楽しむ大人のアイテム

さて『GTA』のネーミングを冠した147をどう受け止めたらいいのだろう。ジャーナリスト的に評価すれば、あまり基本設計の良くないシャシーにパワフルなエンジンを押し込み、太いタイヤを履きサスを固め、さらに無理やりエレクトリックデバイスで辻褄を合わせている、ということになるだろう。

それに絶対的な速さだって国産の高性能車に慣れた人たちには少々拍子抜けするものであり、口さがない連中からは「ブランドイメージだけで中身がない!」と言われかねない状況である。

しかし逆の捉え方だってできるはずだ。公道で楽しむ分には十分なパフォーマンスであり、理想的なパッケージングではないもののセッティンでここまでまとめ上げれば上出来、さらにはほかのメーカーのクルマでは得難い魅力、つまり数字やデータでは表現できない色気や刺激といった物を持ち合わせている、と。

個人的には? そう、個人的には公道で楽しむ大人のアイテムと考えた場合、この程度がほど良いバランスなのでは、と感じる。そしてハード面の仕上がりやセッティングの方向性、そしてアルファロメオの置かれた現在の状況、そのほかもろもろ……をすべて踏まえた上で、ちょっとでも興味があるのなら一緒に暮らしてみるのも悪くないのでは、と思う。もちろん立場上、工業製品としての品質の向上や安全装備の充実、環境への配慮、といったことをメーカーにしつこく言及し続けるだろうけど……。

というわけで、乗り心地とロードホールディングの両立、刺激的な演出が成されたエンジン、少しづつでも向上している品質、そしてメーカー自らが『GTA』のネーミングを冠したという重要性。やはり147GTAはクルマ好きにとって捨て置けない存在だと感じる。そしてそれらをすべて理解した上でアルファロメオのある生活を楽しむのが粋な『大人のクルマ遊び』ではなかろうか。
(Honkan)


147gta_3w.jpg

2008年03月14日

NEWアコードお披露目~!

本誌4月号で最接近スクープを果たした新型アコードが開催中のジュネーヴショーでベールを脱いだ。国内では秋から販売が始まる予定で、セダンとツアラー(ワゴン)の両ボディが投入される見通しだ。

アンベールの瞬間をご覧ください

第2世代となる自社開発ディーゼルを含め、新型アコードに搭載されるエンジンは全てが欧州で09年から施行される新しい排ガス規制「ユーロ5」に適合している。2.2リットルi-DTECと呼ばれるディーゼル・ユニットは先代よりも10psアップの最高出力150psをマーク。このほか、156psを発生する2リットルi-VTECと200psの2.4リットルi-VTECも用意され、すべてのエンジンに6速MTとパドルシフト付5速ATが用意される。

今回のFMCでは内装のクオリティと快適性も高められたという。ドアからセンタークラスターに向かってインパネを横断するシルバー調ガーニッシュが高品位なイメージを演出。また、センタークラスター両サイドの小物入れやリアドアのボトルホルダー、クール&ホットボックスとしても使えるセンターコンソールなど、収納スペースの充実も図られている。

さらに、センターコンソールのリッドを上方にポップアップさせるとアームレストになり、前後に89mmスライドさせられて最適な位置にセットできる。ラゲッジ容量はセダンが467リットル、ツアラーが395リットル(フル乗車時)。スピードメーター中央には燃費などのドライブ情報が表示される液晶ディスプレイも組み込まれており、ステアリングのスイッチで表示内容を切り替えることができる。なお、ボディサイズは4725mm(ツアラーは4740mm)×1840mm×1440mm(ツアラーは1470mm)。

2008年03月13日

訃報 ヤナセの梁瀬次郎氏亡くなる。

輸入車販売大手のヤナセの取締役名誉会長である梁瀬次郎氏が今朝7時05分、肺炎のため亡くなった。91歳だった。なお、通夜・密葬は近親者のみで行われる。社葬は予定されているが、詳細は未定。

2008年03月07日

徹底した欧州狙い!? マツダ2に3ドア追加

Mazda2_1w.jpg


日本国内よりもヨーロッパで売ることにプライオリティが置かれたMazda2(日本名デミオ)。その甲斐あって、昨年10月の導入開始から1月までに1万8000台以上のセールスを記録した。とは言いながら、日本市場もなかなか好調に推移し、マツダとしては「してやったり!?」といったところだろうか。

そのMazda2に待望の3ドアが登場した。もちろん、ヨーロピアンが好むスタイルだからである。お披露目されたのはジュネーヴ・ショー。全長3885×全幅1695×全高1470mm、ホイールベース2490mmといった基本ディメンションは5ドアモデルと変わらず。エンジンは1.5Lガソリン仕様103ps、1.3Lガソリン仕様の75ps/86ps、1.4Lディーゼル68psの4種。またトランスミッションはすべて5速マニュアルだ。

そして3ドア化に伴いリアシートへのアクセスを容易にするため、ウォークイン機能(シートが前に倒れスライドする)が備えられたほか、車両重量はさらにシェイプアップ。たとえば1.3Lモデル同士で較べると約20kgの差だ。

ラゲッジスペースは5ドアと同じ250L(ちょい小さい)。また厚みを増したサイドインパクトバーや、リアサイドにサイドインパクトパネルが装備され、十分な安全性が確保されている。そして専用フロントバンパーやサイドシル、リアルーフスポイラーが備えられたスポーツアピアランスパッケージも用意される。

スタイリングの好き嫌いは人それぞれなので何とも言えないのだけれど、個人的にはなかなか魅力的に映る。クルマ好きの足グルマとしてガンガン活躍してくれそう。ただ、日本市場では限られた需要しかないと予想される。この手のクルマの使い方として、普段は1〜2人乗車が多いとはいうものの、やはりほかの人を乗せる時は5ドアの方が便利であることは間違いないからである。それに5ドアのデザインバランス自体が、3ドアと較べて遜色ないレベルだということも大きな理由だ。


Mazda2_2w.jpg

Mazda2_3w.jpg

Mazda2_4w.jpg

Mazda2_5w.jpg

Mazda2_6w.jpg

Mazda2_7w.jpg

再び輝きはじめた!? ルノー・デザイン

Mega_1w.jpg


クルマ好きが喜びそうなネタにこと欠かないフランスのルノー。待ちくたびれて記憶から消えそうなくらいのルーテシアRS、ついでに新型トゥインゴのRS、ルーテシアベースのコンパクトSUVコレオス、巨大化したがいまだ魅力的な新型カングー、それからアルピーヌ・ブランド復活!? なんてウワサもある。

そこへ追い打ちを掛けるように『メガーヌクーペ・コンセプト』が登場した。もちろんまだコンセプトカーの段階。しかし三代目メガーヌのヒントが隠されていることは間違いなく、クリフカットにも似た斬新なリアスタイルで世界中を魅了した現行モデルからどう変化していくのか、注目せずにはいられないモデルなのである。

全体的なフォルムは普通の人たちの感覚で言えば、クーペとハッチバックの中間。一時期お金持ちの間で流行ったシューティングブレイクといった感じ。もっともルノーはハッチバックでも3ドアの方はスポーツクーペと呼ばせていたくらいだから、両者の境目はあまり明確ではないのかもしれない。

ヘッドランプ周りは新型ラグナでも採用された、これからの「ルノー顔」が与えられ、サイドに回るとガラスエリアを極力薄くして車高を低く見せようとする努力が見受けられる。またヘッドライト後端から生まれたキャラクターラインは、フロントフェンダーで抑揚を感じさせたあと、サイドドア、リアフェンダーへと流れ、強烈なウェッジシェイプを形作っている。そしてリアでサイド&ルーフからのラインは収束する。Z形状のCピラー、逆台形のリアウインドウ、エアインテークのようなテールライト周りの造形……といったところが大きな特徴である。

ただ、迫力があって斬新なデザインのリアセクションながら、後方視界やプレスコストなどさまざまな問題で、市販バージョンに到達するためにはさらなるモディファイが必要だろう。

また皆さんも気になっているだろう左右ドアは、ガルウイングのごとく上方へ跳ね上がる。しかも二つのセクションに分かれて。そう、ドアを開け放った姿はまるで前翅と後翅を持つ甲虫のよう。巨大な2枚のドアを合理的に解釈するためのルノーなりのアプローチなのだろう。

インテリア周りも新提案が目白押しだ。ドライバーズシート正面にはメインメーターが備わり、ダッシュボード奥には死角をフォローするモニターがレイアウトされる。そして各レバー&スイッチ類、音響、空調……すべてにおいてひとひねりが加えられている。

ちなみにアウトラインデータはこんな感じ。全長×全幅×全高は4514×1908×1371mm、ホイールベースは2749mm、車両重量は1310kg。心臓部はガソリン2.0Lターボ、最高出力は200hp、最大トルクは280Nm。0-100km/h発進加速は7.2秒。燃費は6.5Lで100km(15.4km/L)走行可能。駆動方式はFWD。トランスミッションは6速マニュアル。またアルミホイールは21インチで、245/35ZR21のミシュラン・パイロットスポーツPS2が組み合わされる。

デザインという武器で新境地を切り開いたルノーながら、現行ルーテシア以降は守りに入ってしまった感が無きにしも非ず。しかしこのコンセプトカーを見るかぎり、また期待しても良さそうなニオイである。
(Honkan)


Mega_2w.jpg

Mega_3w.jpg

Mega_4w.jpg

Mega_5w.jpg

Mega_6w.jpg

Mega_7w.jpg

Mega_8w.jpg

Mega_9w.jpg

Mega_10w.jpg

Mega_11w.jpg

Mega_12w.jpg

Mega_13w.jpg

Mega_14w.jpg

Mega_15w.jpg

Mega_16w.jpg

2008年03月05日

グラツーインプレVol.3『スバル・インプレッサ15S』

15S-1c.jpg


まな板に乗せるのは1.5LのFWD/4AT

どうしてまともなドラポジが取れないのだろう? どうして足まわりはこんなに雑な動きなんだろう? どうしてABSはこんなに早く介入するのだろう? どうしてこんなに燃費が悪いのだろう? 新型インプレッサに乗ったワタシの頭の中は“?マーク”で一杯である。たしかにワタシは20年も昔のクラシックカーではなく、最新の国産車をテストしたハズである。しかもコストしか考えていないどこかの白物家電のようなクルマではなく、スバルが自信を持って送り込んできたインプレッサの新型車である。

ボディスタイルに関して言及するつもりはない。これは個人の嗜好が大きく関わってくるものだから。皆さんの目で厳しく評価してもらえればそれでいい。ワタシがチェックするのはクルマ好きの心に訴えかけるハード面を持っているか、あるいはチューニングが施されているか、である。

適切なドラポジが取れないシート環境

ドライバーズシートに座った瞬間から雲行きは怪しかった。上下の調整幅が大きいのは評価できる。しかし座面と背もたれの角度設定や、ペダル&メーターとの位置関係がいまひとつなのだ。しかも表面がやわらか過ぎる上に生地が動き、30分もしないうちにカラダがずり落ちてしまう。というより背骨をまったくホールドしてくれない。今回も1000km近く走ってみたのだけど、これほど腰やお尻が痛くなったのは久しぶりである。

ステアリングはチルト&テレスコピック機構付き。しかしコラムまわりの剛性は少々心もとない。調整幅を確保することに気を取られ過ぎたのか、それともステアリングから振動が伝わるのを嫌ったのか、剛性感が感じられない操作フィールになってしまっている。


足まわりの雑な動きに興醒め

足まわりのチューニングにも疑問が残る。普段乗りのクルマだから、ソフトな味つけは大賛成である。インチキに固められた足まわりなどゴメンだから。しかし重心高に対してロールセンター高の設定が低過ぎるのか、やや不安を伴うロールなのだ。足はよく動いている。が、リアのストローク量は不十分で、その動きもスムーズさに欠ける。ストレートに言ってしまえば、ギコギコしている上に各アームがバラバラに動く感じ。

乗り心地もあまり誉められたものではない。履くタイヤ(ヨコハマASPEC/195-65R15)の影響も大きいとは思うのだけど、急な入力があった場合など、思いのほかガツンとくる。そして1度で収束せず振動を引きずる。スプリングとダンパー、そしてブッシュ類のバランスが適切ではないのかもしれない。また雨や雪の中でバランスを崩しやすかったこともマイナス材料である。

ABSの介入も早過ぎ。ドライ路面では初期タッチ/制動力の立ち上がり方/リリース前後のマナー、などは悪くないものの、路面状況が悪化した場合やちょっとスピード域が上がると、ドライバーがコントロールすることを無視するように制御が入る。百歩譲ってこれがこのモデルのユーザーに合わせたセッティングだとしよう。ならばVDC(ビークルダイナミクスコントロール)が装備されないのはナゼだろう。S-GTでスポパケを装備した時にだけオプションで選べるに過ぎないのは理解に苦しむ。ベーシックなグレードにこそ必要な装備ではなかろうか。コストを考慮したとしてもそうすべきである。


伸びない燃費に四苦八苦

燃費が悪かったことも驚きである。トータル971km走って97L。平均燃費は10.0km/Lだ。シチュエーションは都市部での渋滞/夜間走行/高速道路/ワインディングなど。エアコンはON/OFF半々。ちなみにワタシがテストするまでの累積燃費は8.1km/L(返却時は9.7km/L)という表示だったから、1.5LのFWDモデルとしては最悪と言っていい数値である。

水平対向エンジンや4ATが悪いとも時代遅れとも言うつもりはない。どんな方式でもかまわない。直列でもV型でも、CVTでも多段ATでもいい。結果が伴えば。ぜひスバルの開発スタッフには、もう一度この辺りをジックリと再検討していただきたい。


15S_3b.jpg


オツリがくるほどある居住空間

逆に評価したいところもいくつか。室内の居住空間は文句なし。特にリアはオツリがくるほどある。ボディ上部が絞り込まれている関係で頭まわりはそれほどではないものの、肩まわりは余裕しゃくしゃくだし、身長170cmのワタシにフロントシートを合わせると、膝まわりは120mmものスペースが生まれる。1740mmという全幅や2620mmというホイールベースが利いていることは間違いない。ただ古い考え方かもしれないが、5ナンバーサイズでこの広さを実現して欲しかったというのが正直なところ。

またこれだけの車高を持っているのだから、もう少しリアのヒップポイントを上げても良かったのでは、とも思う。その方がフロントとのバランスが取れるはず。それからアイボリーのインテリアカラーも悪くない。国産コンパクトカーではめずらしい選択ながら、まずまずと評価していいクオリティとも相まって、インテリアは実に明るい雰囲気である。

ヘッドレストも大きく剛性感があるもの。特にリアは後方視界を確保するために収納タイプを選択したいところだが、ここはあえてフロントと同等の物が装備されている。ただ、5人乗りなのに中央部が省かれているのはスバルらしくない手抜きである。


油圧式パワステの感触は合格

ミラーtoミラーは1980mm。3ナンバーとなった全幅の割には出っ張りは少ない方ながら、大きさを感じる運転感覚だけに、慣れるまでは路地裏でのすれ違いは気をつけた方がいいかもしれない。また適切なガラスエリアのおかげで、閉所感あるいは無防備感はないものの、周囲との距離感がつかみにくく、暗いところでの縦列駐車も、これまた慎重にいくべきだろう。

走り出してすぐ気がついたのがパワーステアリングである。人間の感性を無視した味つけの電気式が多い中、頑固に油圧式を採用している効果は絶大である。ギア比はややスローながら、切りはじめからタイムラグなしに反応し、負荷が掛かった際もスムーズさを失わない。過度な演出もなくドライバーが行った操作に忠実。クルマ好きなら重要視したいポイントである。これで足まわりのチューニングや、タイヤの選択がまともならもっと活きてくるに違いない。


フラット4ユニットに明日はある!?

可変バルタイが採用された1.5Lエンジンのフィーリングは良好。1260kgの車両重量に110psの最高出力と14.7kgmの最大トルクは必要にして十分。低回転域でのトルクの細さは相変わらずながら、7000回転のレッドゾーンまでスムーズに吹け上がる。それに薄味にはなっているものの水平対向の鼓動はたしかに伝わってくる。ただECOモードの使い方は確信が持てなかった、というのが正直なところ。いろいろと試してはみたものの、信頼に足るデータを導き出すには1000kmでも少々足りなかったようだ。ノーマルモードでキックダウンさせない、あるいはマニュアルモードで随時変速させる、といった際のデータをもう少し集める必要がある。

またエンジンフード裏には遮音材が備わり、ベーシックグレードでも防音に気を遣っているところや、フード支持にダンパーが用いられているところ、さらには対人衝突を考慮した構造を採用している、などはスバルらしく好感が持てるところだ。


煮つめ不足を感じる国内仕様

さて、新型インプレッサをどう評価すればいいだろう。期待が大きかっただけに、やや失望を感じているというのが偽らざる本音である。もしかしたらこう考えるべきなのかもしれない。ベーシックグレードゆえ価格を考えれば仕方がないのだと。その代わり2L&4WDモデルやSTIバージョンはまったく別物で、それらは素晴らしい出来になっている、と。

いや、実際にもっとも売れるグレードはこの1.5LのFWDモデルのはずだし、メーカーもそれを十分意識して開発しているはずである。スバルフリーク以外のクルマ好きが、初めて触れるスバルになる可能性が高いモデル。言い替えれば“スバルの顔”である。それがこのレベルでいいわけがない。もし、ヨーロッパで大ヒットさせたいと考えているのなら、なおさらである。もっとも国内向けと違って輸出仕様は、その辺りをジックリと時間を掛けて煮つめている可能性は無きにしも非ず、ではあるのだけれど。

ちなみにオートエアコン、ナビシステム、キーレス&プッシュスタート、イモビライザー、外部入力端子(映像可)、本革巻きステアリング&シフトノブ、ステアリングオーディオリモコンスイッチ……、これらの使い勝手はまずまずで、やはりあれば便利と感じる装備。ただ、残念ながらすべてオプションである。15S(FWD/4AT)の151万2000円というプライスは魅力的ながら、オプション選択は慎重に行うべきだろう。なぜなら気がついたらいつの間にか200万円オーバー! なんてことになりかねないから。


これまでのスバル、これからのスバル

現在、もっともクルマ好きが乗るに値する国産車、そう考えて新型インプレッサをテストした筆者。しかしながら1000kmを共にして導き出された答は『NO』である。残念ながら現状ではそう結論づけるしかない。

トヨタ傘下になったことでコスト管理など、さまざまな制約でがんじがらめにされ、これまでのようなクルマ作りができなくなってしまった……。そんなことを今さら言っても仕方ないことである。それは初めから解っていたこと。問題はその厳しい制約の中でいかにスバルらしい仕事ができるか、である。たとえ10のうち9つ譲ったとしても、最後の1つだけは絶対に譲れない。そんな姿勢が感じられればクルマ好きは必ず支持してくれるはずだ。

同様にどんなに負け続けようとも、どんなに会社の経営が逼迫しようとも、WRC(世界ラリー選手権)に代表されるモータースポーツは絶対に続けるべきだと思う。マニアックなファンは増えるが、一般の人たちへの販売促進にはつながらない、そう揶揄する人が多いことは十分承知している。しかしそれは逆なのだ。一般の人たちほどブランドイメージを、もっと言えば世間体を気にするものなのだ。スバルはそういった人たちの心を揺さぶる必要がある。加えてもっと効果的なプロモーションテクニックを学ぶ必要があると思うのだ。
(Honkan)


15S-2b.jpg

2008年03月04日

2月の国内自動車販売台数速報は

32万2613台で、前年同月比100.1%となった。自販連が発表した。このうち国産乗用車は前年比1.8%増の26万7798台。うるう年で昨年より1日多いことを考えると、前年比横ばいと言ったところだろうか。メーカー別では、ホンダがフィットの効果で、同24.3%増の6万9670台、日産も同8.3%増の9万4730台となった。トヨタは同1.2%減の22万7795台となっている。
http://www.jada.or.jp/

ログイン/会員登録

許可無く複製転載する事は法律に触れます。(複製を防止するため、掲載画像には加工を施してあります。)
COPYRIGHT (C) MOOKHOUSE.INC ALL RIGHTS RESERVED.