新世代フィアット500アバルト未来予想図!

解っていながら喜んで騙されよう。『ABARTH(アバルト)』のエンブレムは備わっているけれども、かつてのアバルトとは直接関係があるわけもなく、もしかしたら幾度となく肩すかしを食らわされてきた、単なるコスプレに過ぎないかもしれないのだ。それでもなお、新生アバルトの手による新チンクエチェント・アバルトに期待してしまうのである。もちろん3台のサソリを乗り継ぐ、いちアバルト乗りの戯言である。

わが国でも今週末にお披露目される新型チンクエチェント(FIAT500)。ご存じ、かつてイタリア庶民の貴重な足グルマとして大活躍した、2代目チンクエチェントのエッセンスが注ぎ込まれた期待のニューモデルである。BMWミニが受け入れられたように、やり方によっては大化けする可能性を秘めている新チンクエチェントだ。
で、エンスージアストたちは、早くもそれをベースにしたハイパフォーマンスバージョン、アバルトに想いを馳せるのであった。そしてそれは3月に開催されるジュネーブショーで全貌が明らかとなる。
心臓部は1368ccの直列4気筒+IHI製ターボ。最高出力は135ps(99kW)@5500rpm、最大トルクは206Nm@3000rpm(スポーツモード)。そして組合わされるトランスミッションは5速マニュアルだ。ノーマル比35ps増だから、1t前後の車重には十分な数値。それに最近の流行りを考えれば、ドッカンターボというより低回転域からトルクでグイグイ引っ張る味つけになる可能性が高い。
サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがトーションビーム。もちろんコイルスプリングにダンパー、スタビライザーの組合わせ。またホイール&タイヤは、スタンダードが6.5J×16+195/45R16、オプションで7J×17+205/40R17が用意される。
それにしても、今ではこのクラスでもスポーツバージョンは17インチが主流。見た目は迫力があるし、ボディ剛性が格段にアップしているゆえの選択だろうが、やはりしっかりと受け止められているかは疑問である。それに無闇にスプリングレートが高められ、縮み側の減衰力の立ち上がりがラフになる可能性が高く、乗り心地はかなりハードなものになるだろう。加えてブッシュの素材や位置決めによって、雑多な動きになる可能性も否定できない。限界域でコントロール性に優れていることは当然として、低速域でスムーズに機能するか、アバルトのテストドライバーのお手並み拝見である。
既存パーツを使いながら巧みにスペシャリティ感を演出している新チンクエチェントのインテリアだけに、アバルトバージョンもドライバーの心をくすぐる演出にこと欠かない。3本スポークステアリング、アルミ製ペダル、スポーツ調の専用インパネ、ファブリック製のスポーツシート、あるいはブラックorレッドのレザーシートなど。
ミニマムトランスポーターであった2代目チンクエチェントに、倍以上のパワーを与え『火の玉』のような走りを見せたかつてのアバルトバージョン。果たして新チンクエチェント・アバルトは、そんな595や695の再来となるのだろうか?
(Honkan)






