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2007年09月29日

大人っぽさの中に潜むアクの強さ「メガーヌRSトロフィー」

meganeRS.jpg

休日は家族とゆったりドライブ、でもここぞという時はスポーツカーに匹敵するほどのドライビングプレジャーをもたらしてくれる。さらにはクルマ好きの心をふるわせる逸話の持ち主なら言うことなし。走り好きの理想の足グルマってこんな感じだろうか。というわけで、ゴルフVのGTIにつづいて「大人が乗れるスポーツハッチ」として採り上げたいのが、このルノー・メガーヌRSトロフィーである。

アクは強いものの大人っぽいたたずまいを見せるのがRSトロフィーである。もちろん、4000回転を境に突如として盛り上がるターボユニットはパワフルそのもの。最高出力224馬力、0-100km/h発進加速6.3秒と発表される数字以上の体感加速。しかし、たとえラフにスロットルを扱おうがトラクションは適宜にかかり、コーナーではステアリングを切ったら切った分だけノーズが反応する上、リアは乱れる素振りさえ見せない。初めは自分の意思とは裏腹に勝手に切り込んでいく仕草に戸惑いを覚えたものの、そのクセを理解して攻め込めば、まるで限界がないかのような錯覚を引き起こすハンドリングである。

さらには100km/h前後で回るコーナーでスロットルを急激に抜いてタックインを誘発したり(ブレーキを踏んだり)してみたものの、各タイヤに適切なブレーキをかけ&スロットルを絞り、絶対にオーバーステアを作らせない。このクルマでスピンさせるのは不可能かと思うほど。「それじゃあ、ドイツ車と同じで駆る楽しみがないじゃないか!」と言われるかもしれない。ただ忘れてならないのは、このクルマがただのRSじゃないことを。そう、特別仕立てのRSトロフィーなのである。ワタシは迷うことなく電子デバイスを解除した。

リミッターの働く7000回転まで引っ張りシフトチェンジすると、1/2速ではホイールスピンをともないフロントアクスルが暴れ出すほど。RS用に仕立てられた専用サスも、さすがにこの大トルクを制御するのはギリギリのよう。体感加速はさらに過激さを増している。

コーナーが迫る。フルブレーキングして2速までシフトダウン。ブレンボ製キャリパー&ドリルドローターの絶対的な製動力に不満はなく、ロック寸前の微妙なコントロールも利く。さらに言うなら、止めるブレーキと曲げるブレーキの使い分けも上々。一気にストロークを使い切るような走りをすればABSなどの電子デバイスが作動してフロントが逃げるし、リアの荷重が抜ければブレイクしてカウンターを必要とするものの、シャシー自体の実力はかなり高いと言っていい。

さらにスピード域を上げる。150km/h前後で回るコーナーでは、ステアリングを切りつつ前荷重になるとリアがジワジワと流れ出し、まるでフロントを中心軸として旋回していくようなシャープなニュートラル特性を示す。弱アンダーに躾けられていたノーマルRSとはそこが異なる点。

というわけでこのRSトロフィー。Cセグメントの中では帰国子女の転校生のように輝いて見えるボディフォルム、ヘタなスポーツカーの顔色をなくさせるほどの速さ、さらにはアルピーヌの聖地とも言うべきディエップファクトリーから生み出されるという血統の良さ、やはり大人のクルマ好きがガマンや良い訳なしに乗れるスポーツハッチだと思うのである。

〈ルノー・メガーヌRSトロフィーって?〉
斬新なリアスタイルで大ヒットしたルノー製Cセグハッチ、メガーヌ。そこにルノーのモータースポーツ部門を一手に引き受けるルノー・スポーツが手を加えたのがメガーヌRSである。またそのRSをベースにいくつかの限定モデルが存在し、RSトロフィーはそのひとつというわけ。

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