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2006年12月04日

読売新聞「社説」に呆れる。

「暫定税率を本則にするのが本来の姿ではないか」(読売新聞12月3日社説より)。道路特定財源の一般財源化に対して、記事全般に肯定的な意見を社説では述べている。天下の読売新聞が語ることに、一弱小媒体がいちいち異論を呈しても、仕方がないだろうが、冒頭の指摘だけはいただけない。

ガソリン税1リッターあたり53.8円(地方税と国税の合計)、車検時に支払う重量税0.5トンごとに6300円、車を買ったら支払う自動車取得税が取得価格の5%、さらに毎年1回、クルマをもっているだけで支払わなければならない自動車税が2.5リッター車で4万5000円である。
自動車ユーザーはこの他、カーライフを維持するために、自賠責保険、任意保険、駐車場代を支払う。有料道路の通行料もバカ高い。
自動車免許だって、ほとんどの新規取得者は行政当局が運転免許試験場での実技試験を免除する「指定自動車教習所」に通って免許をとる。ここに多くの警察関係者の天下りがいることも周知の事実だ。免許更新時にももちろん税金をとられる。
読者の皆様は先刻ご承知のとおり、「特定財源」とは言いながら、当局はいまでも使途を拡大解釈して、「安全対策」や「本四架橋の借金穴埋め」「連続立体事業への予算配分」など、財源を多目的に使っている。「連立事業」すなわち踏切を削減するために、鉄道を高架化する事業は開かずの踏切対策として、国民の理解が比較的得やすいと思っているようだ。たしかに筆者だって、鉄道と道路を立体化して、通行車両と歩行者がストレスなく、道を使えるのに文句はない。だが、歩行者にも、鉄道事業者にもメリットがあるのに、費用の相当額を道路財源に頼っているのは、本来もう少し議論されてしかるべきではないだろうか。ある国交省OBがかつて「国は鉄道事業を重視してきた。鉄道と道路が交差するなら、道路がどくのは当たり前。だから自動車保有者にお金を払ってもらう」。自分たちの都市計画に対する長年の無策ぶりを棚に上げて、こうした考えのみが政府の背骨をなす限り、いつまで経っても自動車ユーザーは報われないのだろう。
読売新聞社説を書かれた記者がどのような考えで、冒頭の意見を述べたのかは承知しないが、国民の重税感が増しこそすれ、決して軽減されていない現状で、特定財源の使途を一般財源化するだけでなく、「暫定」を「本則」にしろとは、とうてい承伏しがたい。
自動車業界もJAFをはじめとする消費者団体も妥協の道を探っている。「一般財源化するなら暫定部分を見直せ」、これらの法律ができた経緯を知るものとしては、ごく当たり前の主張をしていると思う。もちろん本誌も同じ立場だ。
国と地方にお金がないから、現に獲っている税金を減らす意志は毛頭ない。新しく税金を国民から獲るのは、手間がかかるから獲りやすいところから獲る。万が一、行政と立法がこのような考えで、暫定税率にも手をつけず、道路特定財源の一般財源化のみに突き進むのであれば、国民のしっぺ返しを食らうだろうと言っておく。(編集長 神領 貢)

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