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2006年11月13日

公安9課のクルマ趣味

ゆえあって「攻殻機動隊」を全部、見返している今日この頃。
テレビ放映された50話以上にもなるあのアニメです。
つくづく思うのは、劇中に登場するクルマの執拗な描写であります。

監督か押井氏か、スタッフか。
とにかく関係者のなかの決定権のある誰かのクルマ趣味が色濃く画面に反映されるのが攻殻機動隊であります。
もはや攻殻のクルマ趣味ぶりを語るのはいまさら、なんですが、3Dアニメーションで描かれるクルマたちを見るにつけ、マニアだなぁと思うのです。
実際、日産とはコラボし、コンセプトカーを最新作で登場させもしたようす。

西暦2030年代が時代設定ですから、今から20数年後の未来。
でも、劇中には今走っているクルマや数年前のショーで発表されたコンセプトカーと思しきスタイルのクルマがシレッと走っています。
国産メーカーのもの、輸入車メーカーのもの。内外問わず。

攻殻の主人公たち、公安9課のメンバーたちもそういう↑クルマに乗っている。
しかもどうやら自家用車を公務に使うパターンが多いようす。
なかでも、機械に対して濃い感情を持つ「バトー」はマニア。
ランチア・ストラトス、と思しき愛車を乗り回す。
「こんな旧車を乗り回して〜」云々というセリフも、同僚「トグサ」に吐かれたりする塩梅。
劇中の時代設定からすると、へたすると60〜70年も経っているか? ということになるストラトス。
旧車というよりクラシックカーの部類です(あ、セリフも「クラシックカー〜」だったかな?)。

このテの見た目にわかりやすいマニアぶりの描写にとどまらず、ドアを開けて人が乗り込めば一度車体がストロークしたり、地下駐車場の壁にブレーキランプが反射したり、クルマを運用するに当たっての細かい描写が、なにか不可欠な状況描写でもあるかのように描かれます。
そうとうな「クルマLOVE」の状態を、きわめてリアルに劇中に登場させる。
これは「クルマ馬鹿」な者たちにとって心地イイものを提供する作品であると、いまさらながらに関心するわけです。

押井氏が関与したこうしたクルママニアぶりが光るものに「パトレイバー」も入ります(入りますよね?)。
あるOVAのなかでの1描写。
南雲課長代理(兼1小隊長でしたっけ)が特車二課へパトカーで戻る途中、渋滞に引っ掛かる。
なんの渋滞かを示すため、「カーナビ」を起動させると(たしかそんな設定)フロントガラス内側ほぼ全面にカーナビ画面が透写され、渋滞ポイントや各種情報ウインドウも現れる。
運転に支障のないよう半透明というような透写具合の画面は、妙にリアルでした。
ドライバーならおそらく誰もが一度は思ったデバイスではないでしょうかコレ。
おそらく、押井氏なりプロダクションの誰かが発案でもしたんでしょうが、実際に運転している身でないと思いつかないポイントだと思うのです。

とかく、アニメや映画の中にあってクルマの存在は、ぞんざいな扱いを受ける場合が多い。
むかしはとくに多かった。ように思います。
攻殻だけではないでしょうが、クルマをきっちり描くものに出会えると、妙にうれしくなる。
このさき、クルマの扱いなんてどんどんテキトーになってゆくでしょうから(貝方士)

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