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2006年04月17日

大気汚染

昨年の話で恐縮、かつ、直接マガジンXの取材ではないのでさらに恐縮なのですが北京と青島(チンタオ)へ取材に行き、いきおいイヤというほど中国の車社会に触れましたな。
中国の車社会とは何か? というと「混沌」という表現がバッチリかと。
北京の路上に交通ルールは無し。
重トラックや大型バス、路線バス、タクシーや乗用車、オートバイ、三輪自転車、自転車、リヤカーそして歩行者。雲霞のごとく湧いて出る自動車と人間で、北京市内は充満しています。
タクシーがタクシーをあおり、バスがバスを追い越し、合間を自転車がオーバーテイク、さらに合間を歩行者が縦横無尽に横断する…事故寸前のギリのバランスで成り立っているのが中国の交通状況なのでした。

中央直轄市・北京は、面積約1万6800平方キロ、人口約1143万人。 同市の自動車保有台数は197万台といわれていますが、この公式発表数値よりクルマは確実に多いはず、そう体感しました。
増え続けるクルマの量は、ものすごい量の排ガスを出す。で、北京市内には霞がかかり、歩いていると頭痛がしました。公的な発表は目にしなかったけど、光化学スモッグの発生要件は満たしていたので、出てたと思います。

この先、石油をはじめのエネルギーの入手と合わせ、公害への対処行動を取らなければ、中国は世界からブーイングを喰らうのは確実。

アメリカ環境保護局(EPA)のジョンソン長官は「米国内の水銀堆積物は中国とインドから大気中を運ばれてきた」と指摘(英フィナンシャルタイムズ紙の報道)。中国の石炭火力発電所「など」が排出する汚染物質がアメリカにまで到達している、というもの。

2005年11月には、吉林省の化学工場爆発によって松花江に有害物質のベンゼンが約100トンも流れ込んだと見られ、汚染物質は隣国ロシアのアムール川へ到達した「事故」も記憶に新しい。アムール川河口からサハリン〜間宮海峡〜オホーツク海〜日本海は、当然「海続き」なわけで、ヒジョーに迷惑な話だと。

ここのところ、中国からのニュースで「爆発事故」や「汚染事故」が多いのは事実。
事故件数や汚染度合などの数値情報は、共産党政府発表にあってはかなり信用ならない数値だろうと個人的には感じている。なので、感覚的に「中国はかなり汚染されている」と思っています。
実際、昨年の取材行で、砂漠化が進むと言われている北京郊外にも連日出掛け、田舎の集落に流れている小川を見たらゴミの山。生活ゴミや産業ゴミなど雑多なものが小川に溢れており、腐臭を放っていました。民家の横を流れる小川が「どぶ」と化し、そんな横でその家の人はご飯を食べています。腐った水をよしとする文化にはロクなものがあるはずがない、そう感じました。
政府も人民も、汚染という意識がボクらとは違う、とも感じます。

中国は石油産出国から輸入国となり、全世界を舞台としたエネルギーの争奪を続けているのはご存知の通り。国力をキープするにはエネルギー資源をかき集めにゃならんのは道理ではある。
で、各国も、中国を工場として使うためには、それなりの関係を保ち続けにゃならない。中国の市場を使うためにもそれは同じことでしょう。ならば、大気汚染や河川〜海洋汚染などの公害対処と、発生原因のトータルな解消を「おせっかいながらも」世界各国で世話しないとダメなんじゃないか、そんなふうに思います。

とりあえず、北京市内を走るクルマは当面ハイブリッド車に限定する。
その生産にあたっては日本メーカーが一肌脱ぐ(お金のやり取りはきっちりしながら!)。
そのかわり、二ケタ成長を止めない軍事費の使途を公表させ、日中中間線でのガス田開発を一時停止、シベリアと西部方面のパイプライン計画も全部公表させる、その他いろいろ要求する…
っていう作戦はどうかなあ、と頭悪く考えてます。(貝方士)

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